手術台の耐用年数とは何を基準としているか?

生体現象測定記録・監視用機器

手術台の耐用年数とは、何を基準として決められているのでしょうか?また、耐用年数と似たような言葉でよく耳にする「耐用期間、耐用寿命」などは同じなのか?や、それぞれの意味と目的は何なのか?見ていきましょう。

それぞれの意味と目的とは

〇【耐用年数】
機械設備や建物などの固定資産が使用できる期間として、法的に決められた年数のことです。例えば、「これくらいの期間で資産価値がなくなるであろう」というふうに決められた期間です。では、なぜこのような期間を決める必要があるのでしょうか?

申告や決算などの計上を行う際に「減価償却費」というものがあり、これを算出するためです。「減価償却費」は、固定資産になるものを購入した際に購入費用をある期間に分けて少しずつ費用にする仕組みです。

購入する際に全額を支払っていても、経費として分割して計上することができます。また、減価償却の期間については、国が一般的な用途によって資産ごとに決めています。この期間を「法定耐用年数」といいます。

〇【耐用期間】
標準的な使用状況と標準的な保守状況の中で、消耗品などを交換したり、修理、オーバーホールを繰り返したりしても、その機器の信頼性や安全性が目標値を維持できなくなると予想される耐用寿命です。耐用期間の設定には、統一された基準がなく各社の自己基準で決められます。医療機器の場合は、ほとんどが「耐用期間」は8年と決められています。

〇【耐用寿命】
物理的、経済的、技術的、企業戦略的な様々な条件により、結果として機器が使用できなくなる期間のことをいいます。

手術台の耐用年数

「手術台の耐用年数」は、耐用年数表で確認すると「器具・備品(その2)」の「構造用途」=「医療機器」、「細目」=「手術機器」に該当します。耐用年数は「5年」となります。

手術台以外の手術室用機器としては

●手術用照明 ●電気手術着 ●冷凍手術器 ●レーザーメス ●手術用顕微鏡 ●吸引装置
●自動点滴装置 ●心室、心房細動除去装置 ●減・殺菌水製造装置 ●バイオクリーン装置
●ガス類供給装置 ●低体温加温装置 ●特殊寝台 ●非常用電源装置 など

※耐用年数表は国税庁のHPで確認することができます。

医療機器の耐用年数表

【手術台以外の医療機器】
●消毒殺菌機器 4年
●手術機器   5年
●血液透析または血しょう交換機器 7年

【ハバードタンクその他の作動部分を有する機能】
●回復訓練機器 6年
●調剤機器   6年
●歯科診療用ユニット 7年

【光学検査機器】
●ファイバースコープ 6年
●その他のもの 8年

【その他のもの】
●自動血液分析器 4年
●陶磁器製・ガラス製のもの 3年
●主として金属製のもの 10年
●その他のもの 6年

まとめ

耐用年数を説明してきましたが、耐用年数はその機器や製品によって違ってきます。不明な点は、メーカーや税理士などに聞いてみましょう。また、耐用期間についても適切な保守点検を行うことは当然ですが、万が一のために医療機器の保険や期間を過ぎた医療機器などは、安全のためにも計画的に早めに更新されることをお勧めいたします。

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