医療現場で行う画像解析とは?必要になる理由や仕組みを解説

生体現象測定記録・監視用機器

画像解析のレベルはかなり高度なものに変化したといえますが、医療現場でも病気の診断や経過観察の上で欠かせない作業です。

そこで、実際に画像解析とはどのような仕組みなのか、医療現場に限らず複数の業種の例を踏まえながら紹介していきます。

画像解析が必要になる理由

「画像解析」とは、カメラなどのセンサーで画像を取得し、その画像についてコンピュータで分析・判断するシステムです。

コンピュータに搭載された認識技術でどのような画像か、その内容を理解して情報を抽出したりデータ化したりします。

人間が脳内で対象物の特徴を捉え判別するように、画像解析は映像の中の対象物を認識して機械的に判別する仕組みです。

一般的な画像解析の流れは以下のとおりです。

①コンピュータでデータとして画像を取り込む
②オブジェクトの特徴を抽出する
③画像に映ったものが何か判別する

たとえばスマートフォンの指紋認証システムや顔認証システムなどが画像解析として挙げられます。

人の目で診断できる量には限界があるため、大量の画像データを解析したいときなど、AIを活用した画像解析なら処理を完了させることができます。

画像解析の仕組み

コンピュータで行う画像判別は、高度で複雑な処理が必要です。

オブジェクトの抽出からデータ演算処理を経て、算出結果に基づく判別するまで数学的な方法が必要になります。

画像データを取得した後は認識しやすくするため、次の手順で画像処理・抽出が行われます。

①画像のノイズや歪みの除去
②明るさや色彩の調整
③対象物の輪郭強調
④対象物の領域抽出と背景との区別
⑤対象物をピクセル単位で抽出

現在ではAIの学習技術と合わせることにより、さらに精度の高い画像判別が可能となっていますが、次のような技術が例として挙げられます。

・物体認識…空間内に指定する物体の有無の判別
・顔認識…顔画像から個人の特定
・文字認識…記事やサムネイルに書かれた文字の識別

AIが発展することで、膨大な画像データを蓄積することと分析することを進行させることができます。

医療分野も例外ではなく、たとえば新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、大量の画像から肺炎CT画像を選別する機械学習手法なども開発されています。

さらにAI解析が進むことで、早期の診断や治療を可能とし適切な状態把握や判断が可能となることでしょう。

今後もさらなる発展が期待されるといえます。

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