医療AIとは?医療現場で活用が期待される最新技術による判別
「医療AI」とは、人工知能AIを使って医療の質向上を目指す取り組みであり、その領域は多岐に渡ります。
たとえば問診や画像診断、手術支援に治療計画の立案、他にも薬品開発など様々です。
特にAIによる画像診断は進んでいる領域といえますが、医療技術が発達したことにより読影を必要とする医療画像数が増えています。
医師の作業負担軽減や効率化に、AIによる画像診断が活用されることが期待できるでしょう。
ドクターの負担軽減だけでなく、診断の質を向上させることができるのがAIによる画像診断です。
そこで、医療AIとはどのような技術なのか、医療現場で活用が期待される最新技術による判別について紹介していきます。
人工知能AIを使った画像診断が保険適用化
2022年度診療報酬の改定によって、新たに保険適用されることになったのが「人工知能技術(AI)を用いた画像診断補助に対する加算(単純・コンピュータ断層撮影)」です。
最新技術であるAIを使った画像診断は画期的なことといえるため、今後はさらに医療領域へと拡大されることが期待できます。
医療領域におけるAI技術の活用
実際に医療領域でAI技術がどのように活用されるのかというと、厚生労働省が挙げている「保健医療分野におけるAI活用推進懇談会」による重点領域は次の6つです。
①ゲノム医療
②画像診断支援
③診断・治療支援
④医薬品開発
⑤介護・認知症
⑥手術支援
この中で特に画像診断支援の領域の活用が注目されますが、画像診断の用途は次の3つといえるでしょう。
・医師より先にAIによる判別
・医師診断後のAI判別
・医師とAI連携での診断
それぞれの用途について説明していきます。
医師より先にAIによる判別
医師よりも先にAIが判別することで、難しい症例へ注力することが可能となり、負担を軽減できます。
医師診断後のAI判別
医師の後でAIが判断することで、ダブルチェックが可能となり、精神的重圧が軽減されることや見逃しリスクを低減させることが期待できます。
医師とAI連携での診断
医師とAIが同時に診断することで、気づきが生まれ見逃しもなくすことができるでしょう。
医療分野におけるAI学習の課題
画像診断支援は実用化もされており、質の高い画像データも膨大に集まってきているといえます。
しかし画像に対する正解をつけるアノテーション作業は、誰が担当するのかといった課題もあるといえるでしょう。
さらにAIは学習したデータから導き出した回答しかできないため、未知の病気には対応できない可能性もあります。
AIのミスを誰がどのように受け入れるのか、診断が100%ではない中で医師と同程度の社会的信頼を得ることが重要といえます。