耳鼻咽喉科とは?領域や診察内容についてわかりやすく解説
医師が診察する身体の部位や疾病は、診療科ごとに大きく異なります。
診療科は複数あるものの、それぞれどのようなときに受診すればよいのか迷うこともあるでしょう。
そこで、耳鼻咽喉科とはどのような診療科なのか、領域や診察内容についてわかりやすく解説していきます。
耳鼻咽喉科とは
「耳鼻咽喉科」とは、聴覚・嗅覚・味覚・平衡感覚などの感覚器と、摂食嚥下・音声言語などの機能に必要なのどの診療を行う診療科です。
耳・鼻・のどが主に対象ですが、これらの領域での様々な病気を診療します。
他にも頸部に発生する腫瘍なども診察・検査の対象となります。
耳鼻咽喉科の専門領域
耳鼻咽喉科は、聴覚・嗅覚・味覚・平衡感覚をつかさどる感覚器を専門領域とします。
耳・鼻・舌・三半規管に関連する摂食・嚥下・発声・呼吸などの機能なども含め、口腔・鼻腔・咽頭・喉頭なども領域も対象です。
耳鼻咽喉科の「咽喉」は、のどに該当する咽頭で、喉頭のことを指しています。
外科分野の1つであるため、頭頚部外科であるともいえますが、細かく診療科を分けている大きな病院などでは、耳鼻咽喉科と頭頚部外科と分類していることもあるでしょう。
風邪をひいた時や、首に腫れやしこりがあるとき、食べ物を飲み込みにくいと感じるときや無呼吸症候群の疑いがあるなど、様々な相談ができる診療科でもあります。
耳鼻咽喉科の診察内容
耳鼻咽喉科での診察や治療は、耳・鼻・咽喉以外にも、主に鎖骨から上の脳と眼を除く病気に対して行われます。
耳や鼻の症状、扁桃腺の発熱に甲状腺の異常、口内炎の治療まで診察や対応の範囲です。
たとえば耳に関して耳鼻咽喉科の対象となるのは次の疾患が挙げられます。
・外耳炎
・中耳炎
・耳垢塞栓
・突発性難聴
・メニエール病
・めまい
・顔面神経麻痺
鼻に関しての耳鼻咽喉科の対象となる疾患は以下のとおりです。
・アレルギー性鼻炎
・ハナ風邪
・副鼻腔炎
・蓄膿症
・鼻ポリープ
・鼻中隔弯曲症
のどに関する耳鼻咽喉科の対象となる疾患には、以下のものが挙げられます。
・風邪
・咽頭炎
・喉頭炎
・扁桃炎
・口内炎
・声帯ポリープ
のどや口内の疾患に関しては、耳鼻咽喉科がよいのか、それとも歯科や口腔外科か迷うこともあるかもしれません。
風邪をひいたときなども、内科と耳鼻咽喉科のどちらを受診すればよいか判断がつきにくいと考えられます。
ただ、先に耳鼻咽喉科を受診したとしても、たとえば鼻やのどの病気で深い部分を調べたいときには内視鏡検査なども行います。
そのため、まずは耳鼻咽喉科を受診し、ドクターから別の診療科などを勧められたときには指導に従うようにするとよいでしょう。