血中濃度とは?正常値や最高値・測定する重要性について簡単に紹介
血中濃度とは血液内の薬の濃度のことです。
経口投与された薬は、胃や腸で血液に吸収されて全身に運ばれます。
処方された薬を服薬したとき、体重の増減や吸収の程度、腎臓や肝臓など内臓の働きの程度などで血中濃度は変わり、仮に同じ薬を同じ量飲んだ場合でも効き方は人によって差があります。
薬の効き目は一定の血中濃度に達することが必要とされますが、仮に血中濃度が過剰になれば副作用が発生するリスクもあるため注意が必要です。
治療中に薬の血中濃度を測定し、投与量を調整することなどが必要であり、適正な範囲でおさまっていることが必要といえます。
そこで、血中濃度について、正常値や最高値・測定する重要性について簡単に紹介します。
血中濃度とは
「血中濃度」とは、血液内の薬の濃さ(量)です。
薬が経口で投与されると、胃や腸で血液内に吸収されます。
その後、全身に運ばれ、目的の部位で効果を発揮すると考えられるでしょう。
ただ、処方箋に従って服薬した場合でも、人により吸収の程度や肝臓や腎臓の働き、体重などは異なります。
そのため血中濃度は人によって異なるといえますが、一般的には体内に入る薬の量が増えれば血中濃度も高くなり、効果があらわれやすいと考えられます。
薬の処方は、治療に最適といえる血中濃度をもとにして、量・回数・間隔などが決められています。
仮に血中濃度が高くなりすぎれば、副作用などにつながることもあるため注意が必要です。
血中濃度の正常値
酸素濃度の場合、正常値が99~96%です。
体調が悪いときや疾患の影響などで数値が低くなることもあるため、特に手術中の容体変化の監視目的としては重要な数値といえます。
高齢者などにおいては、肝血流量は一般成人より40%ほど低下しています。
それに加え、薬物を分解する酵素の働きも悪く、薬が強く作用しやすいため副作用のリスクも上がるといえるでしょう。
血中濃度を測定する重要性
たとえば「血中酸素濃度」は、血液に含まれる酸素量です。
血中酸素濃度を測定すれば、肺が酸素を取り込んでいるか調べることができます。
さらにアルコール類も肝臓で代謝されますが、薬物治療中のアルコール摂取は肝臓に大きな負担をかけることになります。
以上のことから、血中濃度を測定することはとても大切です。
なお、黄疸原因物質は肝臓で代謝されるビリルビンであり、血液中に増えることで黄疸が発生します。
黄疸は、肝機能低下・溶血性貧血・胆石症・胆道系腫瘍などで発生するため、早期発見において血中濃度を測定することは重要なことといえるでしょう。