MRIとは?有用な診断やCT・MRAとの違いを簡単に解説

診断用機器

「MRI」とは、英語で「Magnetic Resonance Imaging」の頭文字を取った略称であり、放射線による被ばくがなく、子どもや健常の方でも安心して受けることのできる検査です。

強い磁場を使って様々な病巣を発見できる検査で、体内の断面をいろいろな方向から画像に映し出すことができます。

そこで、MRIとはどのような検査なのか、有用な診断やCT・MRAとの違いを簡単に解説していきます。

 

MRIとは

「MRI」とは、磁気共鳴画像を英語で表記した「Magnetic Resonance Imaging」の頭文字の略称です。

エックス線は使わずに、強い磁石と電磁波で体内の状態を断面像に描写できることが特徴であり、無侵襲または低侵襲の放射線による被ばくなしの検査とされています。

目的に応じた画像コントラストを得ることができ、骨や空気での悪影響もなく、鮮明に脳や脊髄などの診断が可能です。

縦・横・斜め方向の断面や3次元の画像なども可能で、造影剤使用なしや最小限の量で大きな血管に関する情報を得ることもできます。

 

MRI検査とは

「MRI検査」とは、撮影したい部位にコイルと呼ばれる専用用具を装着し、寝た状態で撮影する検査です。

トンネル状の装置の中へ入ると磁場が発生し、自動でベッドが動く仕組みとなっており、時間は15~45分と長めにかかります。

音が発生することや、同じ姿勢を保つことが必要となることは留意しておきましょう。

磁石や電波など使う検査であるため、ペースメーカー・人工内耳・インプラントなどの使用中は受けることができない場合もあります。

 

MRI検査で有用な診断

MRI検査は、頭部・脳・脊椎・四肢・子宮・卵巣・前立腺・脊椎・関節など動きの少ない部位を調べることが得意といえます。

近年では胸腹部・心臓・消化器分野など、全身の部位で広く有用性が発揮されており、がんの発生や浸食なども判断しやすくなっています。

 

CTとの違い

MRIは磁石や電波を使う検査ですが、CTでは放射線を使います。

CTのほうが検査時間は短く、空間分解能も優れているため細かな部分まで調べたいときには選ばれやすいといえるでしょう。

体の断層画像を撮影する装置であることはMRIと共通していますが、CTではX線を使います。

CTでも横に輪切りにした画像以外に、縦切りなども描出できるようになっています。

ただし断面図の自由度はMRIの方が優れているといえるでしょう。

 

MRAとの違い

MRAとはMRI装置を使用した血管撮像のことであり、X線による血管造影検査と違って、被ばくすることはなく造影剤も使いません。

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