看取り期とは?終末期医療やターミナルケア・緩和ケアとの違いを解説
看取り期とは、心身状態の回復が難しい方で、最終段階が近いと判断されたとき、看取るまでの期間です。
人生の最期のタイミングを迎える看取り期には、亡くなるまでの過程を見守ることが大切といえます。
そこで、看取り期について、終末期医療やターミナルケア、緩和ケアとの違いを解説します。
看取り期とは
「看取り期」とは、食事や水分の摂取量が低下し、心身状態の回復が望めなくなる時期を示します。
看取り期の「看取り」では、介護や看病などのケアの必要性などは関係なく、無理に延命治療などはせずに、自然に亡くなるまでの過程を見守ります。
残された時間を充実させ、人としての尊厳を守ることを重要視されています。
看取り期の特徴
看取り期の「特徴」として、延命治療はせずに自分らしい最期を迎えられることが挙げられます。
身体的・精神的な苦痛を緩和するケアが行われますが、主に病院・自宅・介護施設などがその場所となります。
ただ、実際には病院で看取ることがほとんどといえるでしょう。
看取り期間に平均はなく、病気の種類や年齢、心身状態などの要因で数か月から数年など、人により異なります。
看取りと終末期医療との違い
看取りではなく「終末期医療」は、死の間際の治療や看護を行います。
医療行為は行わず、日常生活のケアを通して精神的または身体的苦痛を和らげることを目的としています。
看取りとターミナルケアの違い
亡くなるまでの過程の見守りと、人生観や価値観を尊重した上でのその人らしい終わり方を迎えることができるように支えることが、看取りの目的です。
そのため先にも述べたとおり、医療行為は行わずに食事・入浴・排泄など日常生活のケアを行います。
対するターミナルケアは、余命がわずかと医師が診断した方へ、医療的な支援を行いつつ残された時間を穏やかに過ごしてもらうケアを実施します。
点滴・吸入・投薬などの医療提供や、痛みの緩和や栄養補給を目的に行います。
看取りと緩和ケアの違い
看取りと緩和ケアは、利用者やその家族の身体・精神の苦痛を和らげるために行います。
ただし看取りは臨死期にのみ行われるのに対し、緩和ケアは臨死期だけでなく病気の治療と並行して実施されるという違いがあります。
緩和ケアは延命目的で治療を継続している方も行うため、余命間もない方のみに行われるわけではありません。