医療機関の管理者とは?クリニックなどの管理の種類や方法を簡単に紹介
医療機関における管理は、たとえば医療事故が起こってしまったときの報告と調査の実施、さらに医療の安全確保のための指針策定、従業員への研修実施や病床管理などです。
医療の安全を確保する上での管理であり、適切に診療が行われるように管理監督する管理者も必要です。
そこで、医療機関の管理者について、クリニックなどの管理の種類や方法を簡単に紹介します。
医療機関の管理者とは
医療機関の管理者とは、医療法上の診療が適切に行われるように、施設や従業員を管理監督する者です。
一般的に院長と呼ばれる立場ですが、法律上の名称ではありません。
管理者については、以下に注意が必要です。
・管理者は、病院や診療所に勤務する医師・歯科医師・薬剤師などの従業員を監督しなければならない(常勤でなければならないわけではない)
・医療事故の報告・調査の実施や、医療の安全確保のための指針策定、従業員に対する研修実施などを行わなければならない
・法人立病院での管理者は、理事長・病院開設者・管理者が経営責任を担い、病院長が管理者として診療責任を負う
・個人立病院での管理者は、病院長が開設者・管理者として経営・診療の両方の責任を負う
医療機関の管理の種類
医療機関の管理には、以下の種類があります。
・物品管理(薬剤や医療機器などいろいろな物品が収納されている場所を厳密に管理する)
・医療安全管理(患者の安全確保に向けた事故防止・予防、医療安全上の問題に関する患者・家族からの苦情対応・紛争解決を包括対応する)
・病床管理(入院を必要とする患者に目的・病状・ニーズに沿った適切な病床を提供する)
・電子カルテ管理(真正性・見読性・保存性の基準を満たすことが必要)
・医療安全管理システム(インシデント管理を行うシステム)
運営・設備における管理
医療機関の運営・設備における管理として、以下のことが挙げられます。
・現金管理(窓口用・小口経費用・院長専用などの種類に分けて管理を行う)
・カルテ保管(空きスペース・外部倉庫・電子化などで保管をする)
・医療機器管理(医療機器管理システムを使用し、機器の履歴管理・運用・部品の在庫把握・医療備品台帳作成などを支援する)
・電話サービス(ビジネスフォンを導入し、ナースコール・ドアホン・電子カルテなどと連動して複数の電話対応を可能とする)
患者のニーズに応える医療サービス提供・スタッフ採用と教育・財務会計など経理運営・集患・マーケティングの戦略などいろいろな要素を踏まえた管理が必要です。