医療費助成制度とは?種類と届出が必要な理由を簡単に紹介

医療費助成制度とは、特定の病気に対する予防や治療、または、障害者などへの福祉向上を図るなどの目的で、国・都道府県・市区町村などが医療費の自己負担額の一部または全額を負担する制度です。
特定の疾患を抱える方にとっては、頻繁にかかる高額な医療費の負担が軽減される重要な制度といえますが、届出が必要とされています。
そこで、医療費助成制度について、種類と届出が必要な理由を簡単に紹介します。
医療費助成制度とは
医療費助成制度とは、特定の疾患への予防・治療を目的とすることや、障害者などへの福祉向上を図ることを目的に、国・都道府県・市区町村などが医療費の自己負担額の一部または全額を助成する制度です。
制度を受けられる場合は、受給資格者証・医療証・通知書などの「受給者証」が交付されます。
交付された受給者証を病院窓口で提示すると、医療費の自己負担分が無料または軽減される仕組みです。
医療費助成の種類
医療費助成の種類として、主に以下の制度が挙げられます。
・心身障害者医療費助成制度
・難病医療費助成制度
・自立支援医療制度
・大気汚染医療費助成制度
・小児慢性特定疾病医療費制度
・B型・C型ウイルス肝炎医療費助成制度
など
届出が必要な理由
健康保険組合によっては、医療費の自己負担額が一定額を超えると、一部負担還元金(健保給付金)が支給されます。
療養給付(家族療養費)が支給されるとき、医療機関の窓口で支払った医療費から一定額を差し引いた額が後日支給される仕組みです。
支払いは健康保険組合に送られるレセプト(診療報酬明細書)をもとに計算されます。
また、支払い時期はおおよそ診療月の3か月後です。
ただし一部負担還元金は、医療費助成制度で自己負担額の助成を受けていると、支給対象外になります。
これは、健保給付金である一部負担還元金や家族療養費付加金と、医療費助成制度が重複して支給されることを避けるための調整です。
調整が必要でありながらも、医療費助成制度が多岐に渡ることや、個人情報保護の観点により、漏れが発生するケースもゼロではありません。
そのため医療費助成を受けているのにもかかわらず、健保給付金が支給される二重払いが発生する恐れもあり、この場合は健保給付金を返還することが必要です。
二重払いを防止するためにも、前もって医療費助成の受給資格を健保へ届け出することが必要とされています。