医療機器の導入費用の目安とは？内科開業のケースや内視鏡検査設備にかかる費用

医療現場には、専門科目に応じた検査機器が必要といえます。

診療に必須の検査機器もクリニック開業においては、予算や物理的スペースなどの制限がある中で、どれを選び導入するべきか悩ましい問題です。

そこで、医療機器の導入費用の目安について、内科開業のケースや内視鏡検査設備にかかる費用を紹介します。

医療機器の導入費用の目安

医療機器の導入費用は、立地・診療科目・診療時間・診療方針等で差異が生じます。

ただ、おおむねの目安は1,500～2,000万円程度といえます。

内科開業のケース

内科開業においては、電子カルテや医療機器などの概算は以下の通りです。

・電子カルテシステム…200～300万円程度（初期投資ゼロのケースあり）

・一般レントゲン装置…200～250万円程度

・CR/PACS装置…200～250万円

・超音波画像診断装置…300～400万円

・心電計…100～150万円

・内視鏡システム…600～700万円

上記のとおり、内視鏡システムを除いた場合でも、1,500～2,000万円は必要となります。

また、レントゲン装置は、保健所の許可などにも費用が発生し、書類作成に時間もかかります。

レントゲン室を設けることも必要であるため、設計段階で導入を決めておくことが必要です。

内視鏡に関しても、前処置室とリカバリールームを設置することと、内視鏡洗浄機や洗浄液の管理スペースなども必要になるため、設計段階で決めておきましょう。

内視鏡検査用の設備導入にかかる費用

内視鏡検査用の設備導入においては、プランによるものの、内視鏡システム全体での初期費用は新品で600～700万円ほどです。

通常、内視鏡洗浄機には150～200万円程かかり、洗浄薬液などの維持費も必要となります。

そのため内視鏡検査システムや洗浄機機器を導入する費用と、洗浄液などメンテナンス費用を総合的に評価して、導入の有無を検討しましょう。

小児科開業のケース

小児科開業のケースにおいては、高度な診断機器を必要とするケースは内科より少なめです。

また、内科で必須とされるレントゲン装置も設置しないことが多いといえるでしょう。

反対に導入されることが多いのは、オンライン上の診療予約システムです。

小さな子どもは待合室で長時間待つことが難しいケースもあるため、待ち時間短縮につながる診療予約システムを導入すると、通院しやすいクリニックと認識されやすくなります。

医療機器の費用を抑えられる分、子どもが受け入れやすい内装にするなど、工夫をこらすことを検討しましょう。