病院とは?役割や診療所との違いを簡単にわかりやすく解説

病院とは、医師や歯科医師が、医業や歯科医業を行う施設です。
診療所と異なり、入院中心の医療機関であり、充実した医療設備が備わっているため救急搬送にも対応できる体制が整っています。
病院の機能は地域の医療環境などでも変わるといえますが、大きく入院機能と外来機能に分けることができます。
そこで、病院について、役割や診療所との違いを簡単にわかりやすく解説します。
病院とは
「病院」とは、20人以上の患者が入院できる医療機関です。
診療科目や設備の種類や数の違いで、以下のとおり総合病院・精神病院・一般病院の3つに分けることができます。
・総合病院…患者100人以上の収容施設を有し、診療科に内科・外科・産婦人科・眼科・耳鼻いんこう科などを含み、設備の諸規定を満たして都道府県知事の承認を得ている病院
・精神病院…精神病床のみの病院
・一般病院…上記に該当しない病院
病院の役割
病院の役割は、急性期医療や高度医療を提供することです。
・急性期医療や高度医療を提供する
・難病や重症患者を診療する
・24時間365日体制で地域医療を支える
・人間ドッグや検診の予防活動をする
診療所と比較して、充実した医療設備と整備された救急搬送体制が特徴であり、難病や重症患者の診療が求められます。
対する診療所は、外来がメインであり、プライマリケアを提供することが役割です。
診療所との違い
病院と診療所(または医院・クリニック)は混同されがちであるものの、カテゴリは医療機関であることは共通しているだけで、以下の違いがあります。
・ベッド数
・設備
・人員
それぞれ説明します。
ベッド数
病院と診療所は、患者のベッド数に違いがあります。
入院患者用のベッド数が20床以上の場合は病院、無病床またはベッド数が19床以下の場合は診療所とされます。
設備
病院には施設や病床面積などの細かい規定があるものの、診療所は構造や設備に厳重な規制は設けられていません。
たとえば一般病床の設置において、病院は必置施設として各科専門の診察室・手術室・処置室・給食施設などの定めがあります。
診療所の定めは、消火用の機械または器具のみといえます。
また、一般病床の病床面積に関しても、診療所のほうが規制が緩めです。
人員
病院では、病床の種別に応じた人員配置標準の規定がされています。
そのため入院患者数に対して、医師やスタッフを一定数確保することが必要です。
看護師・薬剤師・放射線技師・作業療法士・理学療法士など、診療科目に合わせた配置が必要といえます。
その一方で診療所は、原則、医師1人でも開業できます。