ファイバースコープは耐用年数通りに使えるの?

生体現象測定記録・監視用機器

【はじめに】
日常生活の中でスマートフォンやパソコンはよく使っていますよね。その他にも毎日移動で車を運転する人もいると思います。これらの生活や仕事に欠かせない製品には寿命というものが存在しています。これは医療機器も同じことです。ですが、医療機器を含むさまざまな製品には実際に使用できる期間と税務上定められた期間があります。これらを混同しないように気を付けてください。特に体内の多くの部位を観察できるファイバースコープはそういった点が気になるところでしょう。
そこで今回はファイバースコープがどのくらい使用できるのかについて話していきたいと思います。

【胃カメラじゃないの?】

「ファイバースコープ」と聞いてもあまりピンとこない人もいると思います。
ですが、「胃カメラのような機器」と聞けば想像できるのではないでしょうか。つまり、簡単に言うと鼻や口などから管を通して体内を観察する機器になります。
現在では胃カメラという呼び名ではなく「内視鏡」と呼ばれています。そして胃以外にも気管支や十二指腸などさまざまな部位を見ることができます。この内視鏡にグラスファイバーを取り入れたものがファイバースコープになります。
ファイバースコープの先端には4つの円があります。そのうち2つは体内を照らすためのライト部分。そして残り2つのうち、1つはレンズになっていて電気信号で体内の様子を伝えます。最後の1つは鉗子などの処置器具を出す場所となっています。これによって観察だけでなく治療も可能になっています。
そして、今では脳内用スコープ、耳鼻咽喉用スコープ、気管支用スコープといったように体の部位に合わせたものがあります。

【実際の耐用年数と法定耐用年数】

ファイバースコープは体内の観察だけでなく治療できることも考えると、その使用頻度は低くはないと思われます。そうなると気になるのが使用できる期間です。
この点を考えるときに混同してしまうのが「法定耐用年数」でしょう。これは税務上減価償却するために設けられた使用期間だと思ってください。ですから、実際に使用できる期間とは異なってきます。ちなみにファイバースコープの法定耐用年数は6年となっています。
その他の医療機器にも法定耐用年数は定められています。病院内で医療だけでなく税務処理に関わる人は一度国税庁のホームページなどで確認してみてください。

【耐用年数と交換時期は?】

では、実際に使用できる期間はどのくらいになってくるのでしょうか。それを示したものに「耐用期間」があります。これは薬事法上の用語であり、対象の機器が通常の使用をして、部品交換や修理を繰り返していくうちに安全性を維持できなくなると予想される期間になります。つまりは使用できなくなると予想される期間です。これは各メーカーによって違ってきます。ですから、実際の使用可能期間の目安を知りたいのなら耐用期間を確認しましょう。
また、「保証期間」というのもありますが、これは利用者に落ち度がない場合にメーカーが無料修理を行う期間になります。ですから、勘違いしないでくださいね。
このようにいくつかある「期間」を理解して適切に機器を使用しましょう。

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