脳波計の耐用が意味する年数について

治療用機器

医療機器にはそれぞれの性能に合わせて、使用期間が決まっています。特に、安全に使用する事を前提に考えられていますので、精密な医療機器を正確に使用できる事も含めて、脳波計の耐用が意味する年数について紹介していきます。

脳波計の仕組み

最初に脳波計について、おおまかに説明しましょう。人間の脳が電気信号を発する仕組みを利用して、脳波計のデータを取る役割があります。脳波計による波形を直接記録する、てんかん波形などのデータや波形に何らかの加工を行って解析する、加算平均法や双極子推定法、周波数解析やコヒーレンス法などを利用して測定します。

CT検査やMRI検査に後れを取っているのですが、てんかんや意識障害などの専門の分野においては、脳波計の検査が最も有効的な方法とされているのです。

脳波計の耐用の区別について

脳波計に限った事ではありませんが、医療機器には「耐用期間」と「耐用年数」があるので違いについて述べていきます。

1.耐用期間とは
医療機器を安全に、あるいは正確に使用する為の期間を指定しているもので、機器や性能によって使用年数が異なりますので、正確な年数は個々の使用説明書に表示されています。しかし、精密な機器の為、部品の交換やメンテナンスによって使用する年数は伸びる事にもなりますし、管理面での適切な処置を行わなければ、「使用期間」が短縮してしまう事も考えられます。使用する寿命はメンテナンスや扱い方によって変化していくものです。

2.耐用年数
一方、耐用年数とは、税制上の言葉として設備や機器などにそれぞれ減価償却を行う為の規定された年数になっており、その耐用年数に応じて税制上の経費として差し引かれていく事が出来るようになるのです。確定申告の上で、節税する為に必要な減価償却の為に使用する年数ではあるのですが、決して寿命を表した年数ではない事を理解しましょう。このように税制上では「固定資産」として扱われています。

※医療機器の分類には脳波計の指定がないのです。レントゲンが耐用年数4年とされて、その他の医療機器が6年であり、金属製の医療機器などが10年に附属しているので、4年から10年の間と推定されています。詳しくは、税理士さんに聞いた方が確実です。

医療機器で勧めている特別償却

通常の税金の計上では後払いの形になっていますが、特別償却の場合は先払いで前倒しできる仕組みになっています。損益として計上するので、初年度又は来年度の計上する事で、節税の為のタイミングを計る事が出来るのです。

まとめ

良く使用する言葉として「耐用年数」を、聞き覚えているかもしれませんが、決して脳波計及び、医療機器の寿命に関連する言葉や意味でない事に注意しましょう。寿命に関する「耐用期間の年数」は、精密な医療機器を扱ううえで安全面や正確さを保つ為に、日常の点検やメンテナンスによって耐用期間を延ばす事が出来ます。実際の年数の基準は、メーカーの添付書にて確認する事です。

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