産婦人科で行われる手術や内診台・手術台について

治療用機器

女性のサポートを行う産婦人科は、妊娠・出産・その他子宮や卵巣に関わる病気など、広い分野で女性に関わる診療科です。今回は、産婦人科の手術や内診台・手術台について見ていきたいと思います。

産婦人科の内診台・手術台

外陰部・膣・子宮や卵巣の状態を調べる内診をする必要がある際には、婦人科独特の内診台で両足を開脚する形で座らなければならないので、それだけで抵抗感を持つ方が多いものです。そのため、婦人科に足を運ぶにはハードルが高いと考える方もいるでしょう。

子宮、卵巣といった女性特有の臓器に腫れや筋腫の有無、その他不調などで困っていることはないかなど、定期的にチェックして疑問や不安を解消するためにも、患者さんをリラックスさせ安心させる為の手術台選びは大切です。

産婦人科で使用されている内診台や手術台はどんどん進化しており、不妊治療から外来診察の処置など、幅広い場面で使用が可能になりました。加えて、患者さんの精神的な負担の軽減を目指すことで、内診時の緊張感を和らげることにも繋がることでしょう。

産婦人科の開腹手術

産婦人科は女性の一生涯をサポートするため、人工妊娠中絶手術、帝王切開、子宮筋腫・子宮癌・卵巣癌等の悪性腫瘍の手術など、その対応において多岐にわたります。

産婦人科で行われる手術として、すぐに浮かぶものは出産における「帝王切開」ではないでしょうか。普通分娩(経膣分娩)では出産が困難な場合に、お母さんの腹部と子宮を切開し、赤ちゃんを取り出す方法が「帝王切開」です。

外科手術による分娩であるため、普段の外科手術に使用される手術台において腹部を切開して、肉眼で確認しながら行う開腹手術が行われます。

婦人科の内視鏡手術

内視鏡下手術は全身麻酔後、小さな穴を数か所開け腹腔鏡や器具を挿入し、モニターで確認しながら手術を行います。

腹腔鏡手術

「卵巣腫瘍」や「子宮筋腫」などは、20~40代の女性に多く見られる婦人科の病気です。以前は、それらの腫瘍などに対して、腹部を大きく切る開腹手術が行われていましたが、近年ではお腹を大きく切ることなく、お腹に5~10ミリくらいの穴を2~4ヶ所あけ、内視鏡という一種の超小型カメラを挿入し病巣などを観察しながら、「腹腔鏡下手術」が行われるようになってきました。

その他、不妊治療においても腹腔鏡手術・子宮鏡手術・卵管鏡手術などの内視鏡手術が行われます。比較的痛みも少なく、術後の回復も早く傷跡も目立たない点が特徴といえるでしょう。

子宮鏡下手術

子宮の入り口から子宮鏡(カメラ)を挿入し、子宮筋腫・子宮内膜ポリープなどを電気メスが付随したスコープを使用して切開・切除する手術を「子宮鏡下手術」といいます。小さめのポリープや筋腫の場合には、およそ5~30分程度。子宮筋腫が大きい場合には、腹腔鏡手術を併用することもあります。

さらに、近位卵管の高度狭窄や閉塞病変を再開通させるタイミング・人工授精などの一般治療による妊娠率を改善させることも可能だと言われています。

まとめ

女性の生涯で起こり得る心と身体の変化に向き合う産婦人科(婦人科)。そこで行われる検査や手術は、それぞれの病気の種類に応じて手術の方法が異なります。産婦人科の病気のなかには無症状のものあるため、定期的な検診や異変などを感じたときにすぐに病院受診を受けるようにしてもらいたいものです。

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