レーザーメス手術の特徴
これまでレーザーメスと言えば、熟練の専門医の技には及ばないと思われてきましたが、技術の進歩により、より高度な医療の提供が可能になってきています。この記事では、医療用レーザーメスの主な特徴について解説いたします。
レーザーメスの進歩|通常のメスでは不可能な多機能性
レーザーメスなら、精密で高速な手術が可能になります。また、施術と同時に止血ができ、切開なしで細胞を蒸発させる「蒸散」などの機能もあります。近年では、手術の部位に特化した製品も存在し、より専門性の高い術式を行えるようになっています。
レーザーメスの特徴
現在では、レーザーメスには、「炭酸ガス」というものが使用されています。従来型のレーザーメスよりも、さらに高度な機能を持っていることが特徴です。その主な特徴を、以下に3点紹介いたします。
①精密かつ高速な術式が可能
精密で高速に施術ができますので、従来のメスよりも出血が少なく、術後の腫れや痛みも軽減することが可能です。ここから、「体に優しいメス」とも呼ばれます。技術の進歩により、専門医にも引けを取らない術式を行うことができます。
さらに、口腔内や肛門周辺に特化した製品も存在し、これらの部位では、特に優位であることが確認されています。
②施術と同時に止血ができる
切開と同時に止血を行えるのも、レーザーメスの特徴と言えます。これにより、患部への損傷は少なくなり、術後に腫れや痛みを、残りづらくすることができます。
口腔内や肛門周辺など、特に痛みをやわらげたい部位の手術においては、まさに適した施術器具であると言うことができます。
③「蒸散」ができる
蒸散とは、患部を切開することなく、蒸発させることで、レーザーメスならではの機能と言うことができます。
このため、比較的小さい腫瘍の施術に向いていますし、手術による肉体へのダメージを、最小限に抑えることが可能になります。
眼の周辺や肛門の周辺と言ったデリケートな部分も施術可能です。
デメリットは?
これまで、レーザーメスのメリットと言える、特徴について書いてきました。では、デメリットはないのでしょうか?
前述したように、「修練を積んだ専門医には及ばない」「施術の部位によって不得手がある」などのポイントが挙げられてきました。
しかし、現代のレーザーメスは、専門医の技を高い精度で再現できますし、各部位に特化した製品も、次々と研究・開発されています。
まとめ
今回は、レーザーメスの主な特徴を紹介いたしました。すべての部位に万能なメスは存在しませんが、今後さらに技術は発展していく流れです。なによりも、手術を受ける患者さんのため、体に優しいレーザーメスの導入を、検討されてみてはいかがでしょうか?