内視鏡とレーザーメスについて

治療用機器

医療機器の進歩は、目覚ましいスピードで進んでおります。それは内視鏡にも言える事です、ひと昔前までは、胃に到達するまでのあの何とも言えない感触も、最近の内視鏡では大きく改善されています。そしてその内視鏡にレーザーメスを入れ、必要な処置が出来るほど内視鏡もレーザーメスも小型化され、開腹手術なしで内視鏡での手術も行なわれるようになりました、今回はこの内視鏡とレーザーメスの役割についてお話しして参ります。

内視鏡

内視鏡の発想は、1898年にもうすでに、当時の医療先進国であったドイツで、開発が行なわれましたが残念ながら実用化には至りませんでした。その後、1949年にわが国日本において実用化が行なわれた経緯があります。

内視鏡は、医師が自身の目で患部を見たいという要求から生まれたものです。医師が直接患部を見る事で、病状の把握を確実なものとする目的で研究開発されてきました。大きく分けると内視鏡は口や鼻から挿入するものと、肛門から挿入するものがあります。

いずれの、タイプの内視鏡も、その進化はその口径の太さの変化で見る事が出来ます。現在主流の内視鏡は、通常径経口内視鏡は約8~9mm、そして細径経鼻内視鏡では経口内視鏡の約半分の5~6mmとなっており、患者の身体に与える負担は軽くなっています。

どちらの径の内視鏡を使用するかは、その用途により変わります。主に患部の検査を目的としたものは細径経鼻内視鏡で行う事が多く、患部の外科的処置も含めた検査には、経口内視鏡を使用する事が通常です。

この内視鏡の違いは、経口内視鏡は鉗子孔を備えており、レーザーメスなど切除用処置具を使用する事が可能か否かの違いです。経口内視鏡の検査では、患部を検査しつつその処置まで完了させる事が可能であるという事です。

レーザーメス

レーザーメスの仕組みは、端的に申しますと。レーザー光の持つ特性を医学的に応用し、レーザー光の熱エネルギーで患部組織を切除するものです。また、レーザーメスは組織の切除の際、血管がその熱の為、凝固する特性から止血効果も得られます。

レーザーメスは、多くの手術で用いられることが多いメスですが、特に胃潰瘍や極初期の胃がんや大腸がんの手術では、このレーザーメスでの処置が、一般的なものとなっている事も特徴の一つです。

内視鏡検査でレーザーメスを使用する

胃や食道、小腸・大腸などのポリープや初期の癌などの、検査及び切除を伴うものが前提の場合には、細径経鼻内視鏡ではなく経口内視鏡を使用する事が殆どです。まだ進歩したとはいえ細径経鼻内視鏡では、レーザーメスを併用する事に制約がある為です。

しかし、この内視鏡とレーザーメスの進歩は、手術の方法まで変えてしまったと言っても過言ではないのかも知れません。以前までであれば、開腹手術となっていたものが、内視鏡手術で終わらせる事は、患者への負担という面で大きく改善されたからです。

まとめ

日進月歩で医療器材の進歩は進み、多くの器材はより小さくより精密になっています。それは全て、患者にとっての負担を軽くさせる事に大きく貢献出来ており、手術といった分野でも変革をもたらしました。今後もその進化に期待は膨らむばかりです。

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