喉頭鏡の光は電球によるものではない?その仕組みと使用するメリットを紹介
医療機器のうち、喉頭鏡は喉頭を観察・展開するときに使用される医療器具です。
喉の奥を観察するときに使われるため、照射する際に電球が用いられていると考える方が多いですが、ハンドル内の光源はブレード内のファイバーを通じ照らしています。
そこで、医療器具の1つである喉頭鏡の仕組みや、使用することもメリットについてお伝えしていきます。
喉頭鏡の仕組み
直視型喉頭鏡は、ハンドルと喉頭を広げるブレードの2つで構成されます。
ハンドル内に光源がありますが、ブレード内のファイバーを通じ患者の咽頭や喉頭を照射します。
ブレードは取り外しが可能となっており、形状やサイズも様々です。
たとえばマッキントッシュタイプやミラータイプなどの種類があり、マッキントッシュタイプは喉頭蓋の手前にあて気管を見やすくする工夫がされており、ミラータイプは直接喉頭蓋にあてることによって気管を見やすくしているタイプとなっています。
ブレードサイズは男性の場合は4号が目安となり、女性は3号が目安です。
喉頭鏡による気管挿管の方法
気管挿管はマッキントッシュ型喉頭鏡を使うことが一般的ですが、新生児や乳児では直型ブレードを使うことが推奨されています。
通常の喉頭鏡で気管挿管するときには、挿管前に適切な準備が必要です。
頭部を前方に出し、頭部が前屈しない姿勢をとるため、後頭部に枕を入れ頭部を挙上させ、顔の面は水平または頭側に傾斜する高さに調節した状態を保ちましょう。
喉頭展開のポイントとして、喉頭鏡のブレードでしっかり舌を左方に押しやり、視野を作ることが大切です。
また、喉頭鏡の操作方向について、喉頭鏡のハンドルは斜め前方に持っていくようにすると、口がさらに開口するため広い視野が得られます。喉頭鏡のブレードは上の門歯から離れる方向へ進めることとなります。
喉頭鏡を使用するメリット
喉頭鏡を使用する目的は、麻酔または救急医療などで気道を確保するために、気管へ気管内チューブを挿入することや配置を支援すること、異物を除去することです。
喉頭とその周辺の観察・診断・治療に用いります。
使用するメリットは、頸椎の屈曲・頭部後屈・外的喉頭操作などの必要性を少なくし、患者に与える循環的なストレスや、歯牙・顎関節・頸椎・気道に及ぼす損傷を低減させることが可能となることです。
また、覚醒下で喉頭の評価や気管挿管を行うことができる可能性も高くなります。