看護師と看護婦の違いとは?医療現場で看護を担当する職種の種類
医療現場で働く看護を担当する人は、看護師と看護婦のどちらの呼び方が正しいのでしょう。
従来までは女性の看護担当の方を「看護婦」と呼ぶことが多かったですが、現在では「看護師」と呼ばれています。
そこで、看護師と看護婦の違いや、医療現場で看護を担当する職種の種類について解説していきます。
看護師と看護婦の違い
看護師・看護婦・看護士は、呼び方は異なるものの看護を担当する資格者のことです。
従来までは、女性の看護師を「看護婦」、男性の看護師を「看護士」と呼んでいました。
2002年に法改正され、「保健婦助産婦看護婦法」から「保健師助産師看護師法」と改称されたため、男女の区別なく「看護師」という名称に統一されています。
似た経緯として、従来まで女性の保育士を「保母」、男性の保育士を「保父」と呼んでいましたが、こちらも1999年4月に児童福祉法施行令が改正されたことで「保育士」に統一されています。
看護職の種類
看護職の資格は、保健師助産師看護師法で次の4つに分類されています。
・看護師
・准看護師
・助産師
・保健師
それぞれどのような仕事を担当するのか説明していきます。
看護師
「看護師」は看護職として働きたい方が目指す資格で、大学または3年以上の教育を受けた後に看護師国家試験に合格すれば取得できます。
看護学校が2年制コースの場合、卒業後に取得できるのは准看護師の資格のみのため、看護師として働くなら3年以上のコースを選ぶことが必要です。
医療現場で患者の心身両面をケアする仕事であり、医師や薬剤師、救急隊員などさまざまな立場の専門職と連携しながら医療現場を支える幅広い業務を担当します。
医師の指示がなければできない仕事は多いですが、医師だけでは届くことのないケアなどを担当する立場でもあります。
准看護師
「准看護師」は医師や看護師の指示のもと、看護や診療の補助を行う看護職で、担当できる業務の範囲は看護師より限定されます。
看護師は厚生労働大臣による国家資格であるのに対し、准看護師は都道府県知事による免許資格であることが違いです。
助産師
「助産師」は、妊娠や出産など産婦人科での医療行為に携わる看護職です。
妊娠中の妊婦の体調管理、分娩介助や出産後の母親や新生児のケアなど業務は多岐に渡ります。
助産師になるには、看護師の資格取得後に助産師国家試験に合格することが必要です。
保健師
「保健師」とは、主に市民の健康維持や医療相談、難病を抱える方のサポートなどを業務とし、看護師の資格取得していなければなれません。
保健師を目指すことができる4年制大学に通い、卒業後に看護師試験と保健師試験の療法に合格するか、看護系の3年制の短大に通った後に資格を取るといった方法があります。