レーザー光線の作用を利用したレーザーメスを使用するメリット・デメリットとは

医療現場で使用される「メス」には、

・スチールメス

・電気メス

・超音波メス

・レーザーメス

などの種類があります。

どの部位でも優れたメスは存在しませんが、たとえば口腔内や肛門周辺の手術ならレーザーメスを使うことで、術後の腫れや痛みを最小限に抑えることができます。

そこで、レーザー光線の作用を利用したレーザーメスを使用するメリット・デメリットについて解説していきます。

レーザーメスとは

医療現場で使用される「レーザーメス」とは、レーザー光線の熱エネルギーの作用を利用したメスで、主に外科手術で使用されます。

現在、レーザーメスとして医療現場で使用されているの炭酸ガスレーザーメスは、照射することで内部の水分が蒸発し、破壊孔から脱水・収縮・単価が起きて切開・切除できる仕組みです。

レーザーメスのメリット

レーザーメスのメリットは、出血を最小限に抑えることが可能であることです。

普通のメスなら、施術個所にメスを刺し入れるため出血しますが、レーザーメスは光を照射したときの熱を患部にあてて施術するため、血管が凝固することで出血を減少させることができます。

また、レーザーメスであれば患部に局部集中照射が可能となるため、細かな手術にも対応可能です。

特に肛門科の手術などでは体に優しいメスとして評価を得ており、口腔内や肛門周辺などの部位には際立った優位性があるとされています。

以上のことから、レーザーメスのメリットは精密な切開や広範囲の止血などが可能であり、術中の出血も少なく、術後に起きる腫れや痛みも抑えることといえます。

従来のメスよりも取り扱いが簡単であるため、経験が少ない医師でも使いやすいこともメリットとして挙げられるでしょう。

レーザーメスのデメリット

レーザーメスは使い方を間違えば、火傷や切断など外傷が起きることはデメリットです。

焼いた部位は軽いやけどのような状態となるため、他の部位と異なる状態になることもデメリットとして挙げられます。

レーザーメスが有効な手術の種類

レーザーメスは医療現場のいろいろな分野で使われますが、その中でも次の3つの手術で使用されることが多いメスです。

・痔の手術（痔の結さつ・切除）

・眼科手術（眼瞼付近のイボ・ほくろの除去・瞼の切開）

・歯科診療（歯肉の切開・知覚過敏・ホワイトニング・早期の傷や炎症の治療）

今後は他の分野でも使用されることとなるでしょう。