老人ホームで受けることのできる医療ケアとは?健康面で不安があっても入所可能?
高齢になると様々な身体的問題が発生するようになり、健康面に不安を抱えることも少なくありません。
老人ホームへ入所を希望する方などの中で持病を抱えているときには、受けることができる医療ケアについて気になるものです。
そこで、老人ホームで受けることのできる医療ケアについて解説していきます。
老人ホームで受けることのできる医療ケア
老人ホームで受けることのできる医療ケアは、ケアを担当する職員が次のいずれかによってその内容が異なります。
・介護職員
・看護師
・医師
介護施設の種類によって、看護師や医師が常駐していない場合もあるため、その場合には必要とする医療ケアや医療行為を受けることができないと留意しておくべきです。
そこで、次の3つについて解説していきます。
・介護職員による医療ケア
・看護師による医療ケア
・医師による医療行為
介護職員による医療ケア
一般的な介護職員で対応できる医療ケアには以下の行為が挙げられます。
・体温測定
・自動血圧計を使った血圧測定
・ガーゼ交換や絆創膏装着などによる軽傷の治療
・軟膏を塗る(処置は不可)
・湿布を貼る
・点眼薬の点眼
・一包化された内包薬の内服介助
・座薬挿入
・耳垢の除去
・口腔ケア
・爪切り
・鼻腔粘膜の薬剤噴射
・ストマ装具の排泄物の廃棄
・自己導尿の介助
ただ、「認定特定行為業務従事者」に認定されている場合には、上記の行為だけでなく以下の2つも対応可能です。
・喀痰吸引
・経管栄養
喀痰吸引とは、口腔内や鼻腔内にたまった痰を吸引することです。
経管栄養はチューブやカテーテルなどを使って栄養を胃や腸に直接注入します。
看護師による医療ケア
看護師は医師の指示のもとで以下の医療ケアに対応できます。
・インシュリン注射
・褥瘡の処置
・喀痰吸引
・中心静脈栄養
・経管栄養
・在宅酸素
・人工呼吸器管理
医療資格を保有しているため、看護師のほうがより対応できる医療ケアの範囲は広くなるといえるでしょう。
医師による医療行為
医師は医療従事者のエキスパートといえますが、老人ホームで対応できる医療行為は以下のとおりです。
・診察
・経過観察
・注射
・点滴
・人工透析
・処方箋の交付
・応急処置
本来、医療機関の医師なら様々な医療行為に対応することができますが、介護施設では極めて限定的な医療行為しか対応できないといえます。
そのため病院やクリニックで受けることができる医療行為や医療ケアは受けることができないと留意しておきましょう。