サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で使用される医療機器と医療行為を解説
「サ高住」とは「サービス付き高齢者向け住宅」のことですが、高齢者が安心して生活できるように住環境が整備されており、生活相談や安否確認などのサービスが提供される住宅です。
医療法人や社会福祉法人、民間企業などが創設・運営していることが多い住宅ですが、持病を抱える方に対して行われる医療行為や使用される医療機器にはどのようなものがあるのでしょう。
そこで、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で使用される医療機器と医療行為について解説していきます。
老人ホームの医療行為とは
「サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)」だけでなく、老人ホームにおける医療行為とは、たとえばケガをしたため医療機関で医師に診察してもらい、その後看護師に点滴やケガの処置をしてもらうといったこととは異なります。
医療機関での医療行為は治療を目的としているのに対し、老人ホームの医療行為は日常生活の一部として行われることが違いです。
老人ホーム利用者が日常生活を送る上で欠かせない医療行為を「医療的ケア」といいますが、その内容は医療を提供する側の保有する資格や研修の有無などで異なります。
サ高住で行われる医療行為
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で行われる医療行為には、次の4つが挙げられます。
・たん吸引…たんを吐き出すことができない方に対し、チューブで吸い取る行為
・胃ろう…嚥下障害などで口から食事をとることができない方に対し、胃にチューブを通して直接栄養を注入する行為
・インスリン注射…糖尿病の方に対し血糖値を下げるために行う注射
・在宅酸素…酸素吸入器を設置してチューブを花に通し酸素を送る行為
サ高住で医療行為を行う担当者
サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で医療行為は看護師や介護スタッフが担当します。
一部の医療行為は医療従事者ではない介護職員でも対応できるケースがあるからといえますが、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)には一般型と介護型の2種類があるため介護・医療体制は以下のとおり異なります。
一般型の場合…介護職員:常駐 看護師:配置義務なし 夜間常駐義務:なし
介護型の場合…介護職員:24時間常駐 看護師:常駐 夜間常駐義務:あり
一般型では「安否確認」や「生活相談」がサービスとして提供されることになり、身体介助や医療行為は訪問介護や訪問看護を別で契約して利用します。
たん吸引や胃ろうなど経管栄養については介護職員では対応できず、看護師がいなければできませんでした。
しかし一定の研修を受けた介護職員であれば、これらの医療行為も可能です。