医療機器の販売に求められる資格とは?資格の種類と許可・届出について解説

医療機器の販売をするには、管理医療機器管理者の資格が必要です。
許可または届出を出すことで、店舗で医療機器の販売が可能となりますが、人体リスクごとに医療機器が区分され、必要な許可も変わります。
そこで、医療機器販売に求められる資格の種類と、許可・届出について解説していきます。
医療機器区分ごとの許可・届出・管理者
医療機器は、人体に対するリスクごとに次の3つに区分されます。
・高度管理医療機器
・管理医療機器
・一般医療機器
そのため営業所や店舗などで医療機器を販売・授与・貸与する場合には、上記の区分に応じた許可・届出・管理者設置などが必要となります。
それぞれの医療機器の区分と許可・届出・管理者の配置について説明していきます。
高度管理医療機器
「高度管理医療機器」とは、不具合が発生したときに生命リスクが高い「国際基準クラスIV」や、リスクが比較的高い「クラスIII」が該当します。
国際基準クラスIVの例としてペースメーカー、クラスIIIにはコンタクトレンズが例として挙げられます。
高度管理医療機器の販売には、「高度管理医療機器等販売業・貸与業」の許可と、管理者を設置することが必要になります。
管理医療機器
「管理医療機器」とは、不具合が発生したときの人体リスクが比較的低めの医療機器で、「クラスII」とされ、次の2つに分類されます。
・特定管理医療機器
・家庭用管理医療機器
特定管理医療機器には、
・管理医療機器(麻酔用マスク・自動電子血圧計など)
・家庭用電気治療器
・補聴器(骨固定型補聴器以外)
などが例として挙げられます。
家庭用管理医療機器には、
・義歯床安定用糊剤
・温灸器
・家庭用創傷パッド
などがあります。
家庭用管理医療機器は届出が必要であるものの管理者は不要ですが、特定管理医療機器販売では管理医療機器販売業・貸与業の届出・管理者設置が必須となります。
一般医療機器
「一般医療機器」は、不具合が発生したときの人体リスクが極めて低い医療機器であり、販売する上でも届出や管理者は必要ありません。
たとえば救急絆創膏や医療用ピンセットなどが例として挙げられます。
なお、3つの区分以外にも
・特定保守管理医療機器
・設置管理医療機器
という分類もあり、このうち「特定保守管理医療機器」は保守・点検・修理に関する専門知識が必要となるため、区分に関係なく取り扱う上での許可が必要となります。