国立と私立の大学医学部の違いとは?異なる点をいくつか紹介
医師を目指して大学医学部の受験を考えたとき、国公立大学と私立大学のどちらがよいのかよくわからないという場合もあるでしょう。
そこで、国公と私立の大学医学部の違いについていくつか紹介していきます。
学費の違い
大学医学部でも、国公立と私立では学費が大きく異なります。
学費が安いのは国立で、医学部だけでなく他の学部でも年間53.5万円程度など、学費に大きく差がでることはありません。
ただし医学部は6年制であるため、トータルでかかる学費は他の学部よりは高くなります。
それに対し私立の場合、6年間で2,000万円かかる大学もあれば、5,000万円かかるケースもあるなど差が大きいといえます。
経済的な理由などで医学部を諦めなければならないという場合には、国立の医学部に進学し、奨学金などを利用することで解決できる場合もあります。
合格難易度の違い
大学医学部でも、国公立と私立では合格難易度が異なります。
国公立大学の場合、私立大学よりも合格難易度は高めです。
これは学費が安い国公立を志望する受験者が多いためで、競争率が高くなれば当然難易度も上がるからです。
国立のほうが、受験科目数が増え、大学共通テスト対策が必要になること、出願大学の選定が難しいことなども難易度を挙げている理由といえます。
私立の場合、数学・英語・理科2科目(化学・物理・生物)・小論文・面接で対策を重視することが必要になるのに対し、国公立は私立の対策に加えてリスニング・現代文・古文漢文・地歴公民なども必要です。
医師国家試験の合格率は、国立と私立のどちらも9割前後となっており、特に大きな差はありません。
ただし医師国家試験の受験に必要な大学卒業試験合格率は、上位が国公立、下位が私立大学になっているようです。
学べる環境の違い
大学医学部でも、国公立と私立では学べる環境が異なります。
国公立と異なり私立は営利目的であるため、大学によって環境・設備・教員などの差別化が図られており、理想の環境で学びを深めることもできるでしょう。
都心や駅近など比較的アクセスが良好な場所にキャンパスがあることも多く、通いやすいのも魅力です。
サポート体制の違い
大学医学部でも、国公立と私立ではサポート体制が異なります。
私立の場合は就職に関してサポート体制を整備しており、就職率アップで入学希望者を獲得しようとする傾向も見られます。
また、医学部での実績や成績が就職先に活かせる仕組みなども整っているといえるでしょう。