医療機関で必要となる入院患者の身元保証人になれる人とは?
日本は高齢化が進んでいるため、入院や手術を必要とする方が増えたといえます。
今は元気でも先々どうなるかわからないといえますが、いつ何が起きても入院できるように準備しておくことが必要です。
どの病院や医師を頼るか決めておき、入院の際に病院から求められる身元保証人を誰にするかも決めておいたほうがよいといえます。
そこで、医療機関で必要となる入院患者の身元保証人になれる人について説明します。
身元保証人の偽造に注意
病院に入院するときには、入院患者の連帯保証人として、入院患者と独立した生計を営む成年者がなることが求められます。
子のいない夫婦が入院するときには、配偶者は連帯保証人になれないため、兄弟や姪・甥などを頼ることになるでしょう。
誰も親族がいなければ友人などを頼らざるを得なくなる可能性もありますが、筆跡を変えて知人の名前を記載するような行為は私文書偽造に該当するので注意してください。
身元保証人が必要な場面
身元保証人が必要な場面はいろいろありますが、誰もがなれるわけでもありません。
たとえば身元保証人として対応が求められるのは、次のようなケースです。
・生活の支援(ケアプラン確認・処方薬の変更と確認・往診医の判断の確認・小口の補充・健康状態確認・金銭管理など)
・施設入居時(施設費用支払い・医療や介護の方針確認・施設移転の手続など)
・医療の同意(治療方針確認と伝達・手術の同意・容態急変の際の緊急駆け付けなど)
・入院時(入院手続・病状説明・退院時の医療費精算など)
・本人逝去時(死亡確認・死亡診断書の受け取り・葬儀社手配など)
・葬儀・供養の手配(葬儀方式の確認・葬儀費用の支払い・火葬後の納骨先の確認・供養の方式の確認など)
・死後事務手続(住宅や施設の部屋の片づけ・年金受給停止手続・医療費精算・高額医療費還付手続・ライフライン解約手続・各種行政手続など)
身元保証人は書類上の身元保証人欄に名前を記載するだけと考える方もいるようですが、実際には上記のようないろいろな場面での手続を行うことになります。
身元保証人になれる人
身元保証人になれるのは、健康な家族(子など)や、信頼でき近隣に住んでいる親戚などです。
反対に身元保証人になれないのは、遠方に住んでいる親戚や高齢の配偶者や兄弟、後見人であるため、身元保証人になってもらうと思ったもののなれない人の条件に該当してしまう場合には専門家に早めに相談したほうがよいでしょう。