病院の機能と役割とは?診療所との違いについて簡単に解説
医療を提供する場所は、病院やクリニック、診療所など様々な呼び方があります。
この中で病院は、どのような機能や役割を担うのでしょうか。
そこで、病院の機能と役割、診療所との違いについて簡単に解説していきます。
病院の機能と役割
病院の機能と役割は、運営の規模や地域の医療環境などで異なるものの、一般的には外来と入院の2つの機能を担います。
日本は高齢化が進んでいるため、より病院の存在や重要性が増しているといえますが、次の3つの方法で医療が提供されています。
・外来による医療提供
・入院による医療提供
・在宅による医療提供
それぞれ説明します。
外来による医療提供
医療機関を受診すると、まず窓口で受け付けを済ませて、医師による診察・検査・処置などを受けて会計手続をします。
この外来診療は病院が担う重要な役割の1つです。
症状が軽いときや気になる体調の変化などがあったときは近隣の診療所などを受診し、専門的な診断・治療を必要とするときや診療所から紹介状を受け取ったときには病院に行くといったことが多いといえるでしょう。
入院による医療提供
外来で診察を受け、入院による治療などが必要と判断されれば、病院に宿泊することになります。
早く回復し退院できるようにチーム医療が開始され、完治などで退院可能と判断されれば、通院治療に切り替わったり経過を診る方向にシフトされたります。
在宅による医療提供
医療機関に来院せず、自宅や施設などに医師が訪問し、医療サービスを提供するのが在宅医療です。
高齢化が進んであることで、通院が難しい状態の方も増えつつあるため、自宅での在宅医療を希望するケースも増えています。
病院と診療所の違い
病院と診療所の違いとして、まず病床数が挙げられます。
診療所の病床は20床未満であるのに対し、病院は20床以上ベッドを構えています。
特に診療所は病床のない無床診療所が多いため、通院による診察をメインに行っているケースがほとんどです。
病床数以外にも医師の数でも診療所と病院では違いが見られます。
まず診療所の場合には開業した医師が1人で診察するケースが多いのに対し、病院には最低でも3名以上の医師がいることが求められるという違いがあります。
また、診療所では医師1人の診る患者数に特に制限など設けられていません。
それに対し病院では、外来患者40名に対して医師1名という制限や、入院患者16名に対し医師1名を必要とするため、数名の医師が患者を診る体制が整備されています。