皮膚科とは?診療内容や対象となる疾患について簡単に解説

医師が診察する身体の部位や疾病は、診療科ごとに大きく異なります。
診療科は複数あるものの、それぞれどのようなときに受診すればよいのか迷うこともあるでしょう。
そこで、皮膚科とはどのような診療科なのか、診療内容や対象となる疾患について簡単に解説していきます。
皮膚とは
「皮膚」とは、人の身体の表面すべてを包む袋のようなものであり、人を包み守る大切な臓器です。
心臓・胃・腸などの内臓はもちろん、骨・筋肉・血管など体内のすべてを総称して五臓六腑といい、皮膚は最後12番目の臓器といわれます。
皮膚は全身の鏡ともいわれており、内部の様々な病気が皮膚に変化としてあらわれることもあるため、健康のバロメーターとされています。
皮膚科とは
「皮膚科」とは、皮膚に関連するすべての病気を診断・治療する診療科です。
たとえば次のような皮膚に関する病気やトラブルを診ています。
・帯状疱疹・蜂窩織炎などの感染症
・アトピー性皮膚炎・乾癬など炎症性の疾患
・悪性黒色腫などの皮膚がん
皮膚に何らかの症状があらわれた場合、皮膚そのものの病気であるの場合もあれば、他の臓器と関連する病気の症状が影響している場合があります。
そのため皮膚の異変から内臓の疾患が見つかることもあるため、正しい診断と適切な早期治療のためにも、気になる症状が見られたときには早めに受診したほうがよいでしょう。
皮膚科の診療内容
皮膚科では、皮膚・体表粘膜・毛髪・爪などの皮膚科診療を行っています。
皮膚疾患には、湿疹・じん麻疹・あざ・水虫・その他の感染症など種類はいろいろあるため、高齢化社会に伴って急増する皮膚がんなどにも対応が必要です。
内臓の痛みなどでなければ急を要しないと考えるのではなく、皮膚の異変であっても早期発見や正確な診断、早期治療が大切といえます。
皮膚は人の体の表面にあるため、目に見て変化を感じ取りやすく、早期発見が比較的容易です。
内科的な病気につながる疾患が発見されることもありますが、その際には他の診療科との連携で治療が進んでいくことになるでしょう。
皮膚病などの治療法については、外用療法・内服療法が一般的です。
皮膚腫瘍であれば、腫瘍のタイプ(良性または悪性)を判断した上で、皮膚腫瘍切除術などの手術療法や放射線療法などが用いられます。
皮膚科で対象となる疾患
皮膚科を受診するケースとは、たとえば次のような症状が見られたときです。
・皮膚に痛みやかゆみがある場合
・皮膚に腫瘍ができた場合
・皮膚トラブルの悩みがある場合
主に皮膚科では、以下の疾患を扱っているため、不安な症状があるときには相談してみましょう。
・じんま疹
・湿疹
・アトピー性皮膚炎
・乾癬
・皮膚感染症(帯状疱疹・蜂巣炎など)
・皮膚腫瘍(皮膚がん・良性腫瘍)
・皮膚漬瘍