医療機器販売業とは?役割や取り組み・医療機器の定義を簡単に紹介
医療機器業界とは、医療現場で行われる診察・治療・手術などの医療行為で使用される機器を開発・製造し、医療機関へ販売する業界です。
医療機器が安定して供給されることに加え、医療従事者が適切に医療機器を選び、治療や診断を適正に行うことができるような提案を行います。
たとえば手術に合わせて適正な医療機器は何なのか、提案したり貸し出して手技中の立会いをしたり、術後の引き上げなど総合的な適正使用に関する支援を行う業界です。
医療機関の幅広いニーズに応え、医療制度を支えるインフラとしての役割を果たす業界といえますが、その医療機器販売業について紹介します。
医療機器の定義
医療機器は、人の生命や健康に大きな影響を及ぼすことから、薬機法により以下のとおり厳密に定義付けられています。
・人または動物の疾病を診断・治療・予防に使用する機械器具であること
・人または動物の身体構造・機能に影響を及ぼす機械器具であること
明確に定義が決められているだけでなく、機械器具・医療用品・歯科材料・衛生用品・プログラム・動物専用医療機器と、100超の名称が決められていることが特徴といえるでしょう。
なお、上記どちらにも該当する医療機器として、以下の種類が挙げられます。
・診断・治療・予防を目的とする機械機器(MRI・レーザー治療機器・電子体温計など)
・身体構造・機能に影響を及ぼす機械機器(ペースメーカ・電位治療器・低周波治療器など)
たとえば健康器具・運動器具として使用されるトレーニングマシンやフィットネス用具は、医療機器には含まれません。
医療機器販売業とは
「医療機器販売業」とは、自社または他社で製造または輸入した医療機器を販売・賃貸・授与する者で、「医療機器製造販売業」ともいいます。
公的医療保険制度のもとで、安全かつ安定して医療機器を医療機関へ供給し、患者の安心と医療制度の維持に寄与している業種です。
医療機器は、その特有ともいえる個別性から、在庫管理や緊急対応などに関しても細かい対 応が求められます。
質の高い医療提供が可能となるように、行政機関との連携しつつ医療機器流通の効率化を推進していくことに貢献できる業界といえるでしょう。
医療機器販売業の役割
医療機器販売業は、医療機関と医療機器メーカーのパイプ役としての役割を担うといえます。
メーカーによる医療機器を医療機関へ届けるだけでなく、適正に使用できるように支援することや、医療機器についての新情報を医療機関へ伝え、要望をヒアリングしてメーカーに伝えるなども役割といえるでしょう。
医療現場と医療機器メーカーの橋渡しとして、情報が流通する役割も担っているといえます。