人工臓器とは?人体臓器の機能を補助する医療装置の種類や役割を紹介

治療用機器

人工臓器とは、人体臓器の機能の一部の補助や、臓器機能の全体を代行するための医療装置です。

ケガや病気で機能が損なわれた臓器を補助するための医療装置であり、生体臓器や組織の機能の一部または全部を一時的もしくは半永久的に代行します。

そこで、人工臓器について、人体臓器の機能を補助する医療装置の種類や役割を紹介します。

 

人工臓器とは

「人工臓器」とは、生体臓器や組織機能の一部もしくは全部を、一時的か半永久的に代行する人工装置です。

心臓・肺・肝臓・腎臓などの内臓機能が損なわれれば、いろいろな疾患を患い生命の危機にさらされる恐れもあります。

人工臓器は、病んだ臓器の代行を目的に開発されたものであり、色々な治療を通じて機能が補助されます。

そのため人工臓器にも種類があり、血液透析などの人工腎臓から、臨床使用されていない人工肝臓まで様々です。

 

人工臓器の種類

人工臓器は工学と医学の融合により開発されています。

日本では1980年代後半に体外設置型の人工心臓がはじめて開発・実用化されました。

その中で広く知られている人工臓器は、主に以下のとおりです。

・人工肺

・人工心臓

・人工肝臓

・人工腎臓

・人工膵臓

・人工骨

・眼内レンズ

・人工内耳

・人工皮膚

・人工視覚装置

人工臓器には、物理的作用を使った非生物的なものもあれば、臓器由来の細胞と人工物を組み合わせたハイブリッド人工臓器があります。

ハイブリッド人工臓器は、たとえば血しょうタンパク質の合成や解毒代謝を代替する人工肝臓や、インスリン合成の人工膵臓、内皮細胞で血栓形成を抑制する人工血管などが該当します。

 

人工臓器の役割

人工臓器とは、患者が通常の生活へ復帰するための人体臓器の機能の一部を補助したり機能全体を代行したりする医療装置です。

役割としては、主に次の3つが挙げられます。

・臓器の機能不全に直面している患者(特に終末期で臓器移植待機中の患者)の補助をすること(人工心臓や人工腎臓など)

・患者が医者や看護師に頼らずに自身で管理できるようにすること(糖尿病患者の人工膵臓を通じた血糖値の測定や、インスリン分泌量の適宜調整など)

・クオリティ・オブ・ライフを向上させること(人工内耳・人工視覚装置)

人工臓器により精神的健康が改善され、日常生活の不便さが解消されるため、人と人とのコミュニケーションを促進することができます。

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