最先端の医療機器とは?がん治療で注目されている最新技術を用いた機器を紹介
医療機器にはいろいろな種類があり、技術も進歩しているため、最先端の種類も増えています。
日本は高齢化が進んでいるため、がん治療や手術に用いる最先端の医療機器を使って、治療することも可能となっています。
そこで、最先端の医療機器について、がん治療で注目されている最新技術を用いた機器を紹介します。
サイバーナイフ
「サイバーナイフ」は、X線を使った放射線治療装置の一種です。
ロボットアーム部分のX線発生装置がコンピュータ制御によって色々な方向からピンポイントで腫瘍に照射します。
治療精度は0.5ミリ以下の精度であるため、正常組織へのダメージを抑えて治療ができます。
そのため、サイバーナイフの特徴として、以下のことが挙げられます。
・腫瘍の動きを自動で追尾・検出し照射位置をロボットアームで補正できる
・細く弱いX線が多方向から集約して照射されるため周辺の正常組織に対する影響を抑えることができる
・固定器具などの使用や一時的に息を止めるといった必要はないため負担を軽減できる
・1回の治療時間は30~60分程度のため入院せずに外来通院で治療できる
・副作用が少ない
・必要な部分への高線量を集中させて治療期間を短縮できる
脳腫瘍を含む頭頸部や肺、肝臓の治療で威力を発揮する医療機器であり、頭頸部領域の動かない部位や呼吸性移動を有する腫瘍などでも対応できます。
ダ・ヴィンチ
「ダ・ヴィンチ」とは、アメリカで開発された内視鏡手術支援ロボットのことで、サージョンコンソールに座って腹腔をCO2ガスで気腹し、ロボット操作で手術を行います。
本体・操作台・助手用のモニターで構成され、3 本のアームと1 本のカメラが備わっており、体内を鮮明な3Dカメラで立体的に映し出します。
患者の体を大きく切らずに、鉗子挿入用の小さな穴から体内へ、内視鏡カメラや手術用器具の挿入が可能です。
可動範囲が大きく、微細で精密な操作ができることも魅力とされています。
陽子線治療装置
「陽子線治療」とは、水素の原子核(陽子)を加速し、エネルギーを高めることでできた陽子線を使用する治療です。
優れた線量集中性を有するため、病変部への線量増加が可能となっており、周辺の正常組織へのダメージを最小限に抑えることができます。
生物学的効果はX線とほぼ同じですが、より安全で社会復帰性の高い治療法であるため、選択しやすい治療といえます。