医師国家試験とは?構成と必修の出題方法・難易度を簡単に紹介
医師として働くためには、医師免許の資格が必要です。
しかし医学部を卒業すれば資格を得られるわけではなく、医師国家試験に合格して厚生大臣から医師としての免許を受けていなければなりません。
医療従事者には、医師の他にも歯科医師・保健師・看護師・助産師・薬剤師・管理栄養士・臨床検査技師・臨床工学技士・診療放射線技師などがあり、免許制度と国家試験はそれぞれに設けられています。
そこで、医師国家試験について、構成と必修の出題方法、難易度を簡単に紹介します。
医師国家試験とは
「医師国家試験」とは、医師として働く上で必要な医師法の定める試験です。
2日間に渡り、計13時間40分、全400問の問題が出題されます。
出題形式は、五者択一・択二・択三などや、数字で答える計算問題などがありますが、解答はマークシート方式です。
医師国家試験の受験資格は、医学の正規課程を修めて卒業した者と定められています。
卒業見込みでも受験はできますが、通常は大学6年次に受験することになります。
6つのブロックで構成
医師国家試験は、2日間に渡り13時間40分の長丁場で行われます。
全部で400問出題する国家試験は、A~Fの6つのブロックで構成されており、それぞれ以下のスケジュールで実施されます。
・1日目…A~Cブロック
・2日目…D~Fブロック
AブロックとDブロックは、疾患ごとの知識を問う「各論」が出題されます。
BブロックとEブロックは、研修医として働く上で最低限必要な基本的な診療能力を問う「必修」の出題です。
最後にCブロックとFブロックは、医療や医学に関する総合的知識を問う「総論」に関する問題が出題されます。
「各論」「必修」「総論」のそれぞれ、一般問題と臨床問題が出題されることとなり、制限時間内に答えることが必要です。
医師国家試験の難易度
医師国家試験の難易度は、高めです。
全体の合格率は91.7%であり、新卒者の合格率は95.0%とかなり高いといえるものの、もともと医学部に合格する学力等の高い人が受験しているため、全体の合格率を引き上げているだけです。
国公立と私立の平均合格率は、国立92.2%、公立93.5%、私立92.4%であり、いずれも高めの割合となっています。
医学生は優秀であるため、医師国家試験の受験に合格できる能力は備わっているといえます。
通常は医学部を卒業した後に、医師国家試験を受けて病院での臨床研修を経ることになります。
病院での研修採用は国家試験の前に決まるため、もしも試験に落ちれば内定は取り消されるため注意してください。