レーザー医療においての波長とは

【はじめに】
医療ではレーザーによる治療も進んでいます。硬い金属のメスからレーザーメスを使うようになったり、美容でのしみ取り・永久脱毛などに使うレーザー、さらに眼科で視力矯正のためのレーシックでレーザーを使うなど幅広い分野で使われています。
今回はその中でも波長について見ていきたいと思います。
【レーザー医療と波長とは?】
レーザー光線は、媒体になる物質があってそこから生み出されます。
その物質の持っている性質などから波長は様々に変わって、その波長の数値によって名前が異なります。
そして波長の種類によってどの目的のために(たとえば何の病気のために)医療行為を行うかが違います。目的と違う波長のレーザーを使ってしまうと治療ができないどころか、医療事故につながったりする(やけどなど)ので医療従事者はレーザーの種類を覚えておく必要があります。
【様々な医療レーザー】
・CO2レーザー/炭酸ガスレーザー(波長:10.6μm)・・・外科手術用のレーザーメスなどです。遠赤外線領域で最波長です。
・Er:YAG/エルビウム・ヤグレーザー(波長:2.94μm)・・・CO2レーザーより水の吸収率が高いため組織のダメージは少なくなりますが、効果も比べると低くなります。
・Ho:YAG/ホロミウム・ヤグレーザー(波長:2100nm)・・・整形外科などで非常に細いファイバーから照射します。
・Nd:YAG/ネオジウム・ヤグレーザー(波長:1064nm)・・・可視光から外れ深部で吸収される特性を利用し、ファイバーを通し深部の組織の凝固などをします。
下肢静脈瘤のレーザー治療や、レーザー脱毛・スキンリジュビネーション(エステでいう若返り効果)・刺青の除去などをします。
・ダイオードレーザー(950nm、810nmなど)・・・半導体を媒体としたレーザーです。外科手術・歯科・眼科・皮膚科・エステなどで使われます。
・アレクサンドライトレーザー(波長:755nm)・・・薄い皮膚のタイプの脱毛に使われます。
・ルビーレーザー(波長:694nm)・・・メラニン色素など黒い色素に反応する性質を利用して、しみ・ほくろ・そばかすなどの除去に使われます。
・KTPレーザー(波長:532nm)・・・血管・色素疾患などの治療に使われます。
・アルゴンレーザー(波長:515nm、488nm)・・・眼科で網膜疾患・緑内障・血管腫などの治療に使われます。
・ダイレーザー/色素レーザー(波長:577nm)・・・血管腫の治療・静脈瘤の改善・毛細血管拡張症の治療に使われます。
・ArFエキシマレーザー(波長:193nm)・・・波長が最も短く、レーシック手術に使われます。
【まとめ】
医療に使われるレーザーにはそれぞれ名前がついています。媒体になる物質とそこから生み出される波長の数値によってそれぞれの名前に分類され、そのレーザーを使った治療をしているのです。