検査から治療まで大活躍!内視鏡の構造
【はじめに】
内視鏡は、消化管や呼吸器の病気の発見・治療に用いられる医療器具です(気管支の場合は気管支鏡と言います)。
細い光ファイバーの先にカメラを付け、体内を観察することができます。
今回は、内視鏡の構造についてご紹介します。
【内視鏡の構造】
内視鏡は、主に消化管の病気を調べるのに用いられる医療器具です。
呼吸器の検査で用いられる、細いファイバーがついた「気管支鏡」という器具もあります。
内視鏡を使うと、お腹の中を直接リアルタイムで観察することが可能なので、高い精度で検査を行うことができます。
内視鏡は、体内を観察するためのビデオスコープと、体内の様子を表示・記録したり、光、水、空気を送るビデオシステム本体に別れます。
特にビデオスコープにはいろいろな機能が付いています。
・ビデオスコープ
ビデオスコープには、内視鏡の先端を操作する部分と、体内に挿入する部分があり、手元の操作で挿入部を自在に曲げることが可能です。
挿入部の先端には超小型CCDカメラがついており、体内を詳しく観察することができますまた、処置具を操作部から通して内視鏡先端から出し、異物の摘出や、検査のための組織採取、ポリープ切除などを行う場合もあります。
スコープの先端部には、カメラの他に空気や水を排出してレンズについた汚れを掃除するためのノズルや、体内を照らすためのライトガイド、処置具を出す鉗子口など、さまざまな機能がついています。
・ファイバースコープの誕生
今でこそ、体内の検査で一般的に用いられる内視鏡ですが、現在の形になるまで何度も改良が加えられました。
光ファイバーを用いて胃の中を見る道具が開発されたのは、1960年代のアメリカでした。
当初は、胃の中を直接見ることができるだけでも画期的だったのですが、体内の様子を記録することはできませんでした。
1964年、胃の中を撮影できるカメラ付きの内視鏡が登場します。これにより、以前よりも精密な診断が可能となりました。現在の内視鏡の原型と言っても良いでしょう。
その後も、画像が精密になったり、患者の負担を減らすために口ではなく鼻から通すことが可能な細いファイバーが開発されるなど、内視鏡は改良され続けています。
【最後に】
今回は、内視鏡の仕組みについてまとめました。
医療技術の進歩により、内視鏡などの道具で外からは見ることのできない体内の病気も早めに発見できるようになりました。
直径わずか1cmの管にたくさんの機能が付いているなんて驚きですね。
今後も内視鏡は、私たちの健康管理で活躍することでしょう。