医療用レーザーメスとして使用されることの多いレーザーの利点

治療用機器

【はじめに】
医療の現場で用いられることの多い一般的なレーザー装置はいくつか種類があり、それぞれメリットがあります。
今回、レーザーメスとしても用いられることの多い医療用レーザー装置の特徴やメリット・利点について紹介してみたいと思います。

【基本は5種類!?】

レーザー治療機器の種類は基本的に以下の6種類に分けることができます。

・気体レーザー
医療用に用いられることが多く、最大の特徴は炭酸ガスなどのガスによる高出力の熱圧力効果ということができます。
使用用途は胃の切除、皮膚がん、心血管手術、血管腫、シミなどの治療等に応用されています。

またヘリウムネオンレーザー、アルゴンレーザーなどを利用して網膜剥離、胃潰瘍などの治療に使われることもあります。他のレーザーと比較した場合、出力が大きく、触れる体積も大きいことがメリットと言えるでしょう。

・半導体レーザー
半導体レーザーの材料となるものの種類はGaAs、GaAlAsなどを含めて20~30種類存在しています。低出力の半導体レーザーは人体に照射すると活性細胞の成長促進につながり傷口の癒合、鎮痛、皮膚炎の治療などに使われるケースがあります。一方の高出力の半導体レーザーは止血効果が高いため前立腺切除術・肝葉などの切除手術に用いられています。
メリットとしては安定性が高く、また機器自体の寿命が長いこと、さらに施術効率が良いことが挙げられます。

・ランプ励起固体レーザー
現在使われることの多いランプ励起固体レーザーは「Nd:YAGレーザー」と呼ばれるもので出血性疾患の止血のほか内視鏡との組み合わせにより膀胱、肺、消化管などの治療にも用いられます。

・半導体励起固体レーザー
半導体レーザーの誕生によって固体レーザーの使用用途は大きく変化してきました。
医療分野において同レーザーのシェアは高くなってきており、今後固体レーザーの主流となるのは時間の問題とされています。
このタイプのレーザーのメリットとしては施術効率が高く、寿命が長いことが挙げられます。

【まとめ】

いかがでしたか?今回紹介できませんでしたが、紫外線を発生させ、熱変化を伴わないという特徴を持ったタイプの「エキシマレーザー」や、がん治療・白内障の治療・内視鏡を伴う凝固処理等に利用されることの多い「色素レーザー」というものもあります。

必要な知識を補い医療の現場などで役立てていただければ幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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