医療機器にも法定耐用年数はあるんです!

治療用機器

【はじめに】
医療行為は人の命に関わる行為です。ですが、その医療行為を行う病院や診療所などはボランティアではありませんよね。しっかり経営していかないと続けられません。使用する医療機器の価格がどのくらいで、どのように税務上処理するのかはある程度知っておかないといけないでしょう。そこで今回は医療機器の中でも一般の人にもなじみのある血圧計を例にとって、医療機器の法定耐用年数や減価償却について話をしていきたいと思います。

【医療機器の法定耐用年数】

病院や診療所なども一般の企業と同じように利益を上げなければ成り立ちません。ですから、そういった点では会社を経営していることと同じではあります。ということは使用されている医療機器も会社で使われているパソコンやコピー機などと同じように税務上処理をする必要があります。そして、処理するために医療機器にも法定耐用年数が定められています。
主な年数は次の通りです。
手術機器は5年、調剤機器は6年、光学検査機器のうちファイバースコープは6年でその他のものが8年となっています。それ以外の機器に関しても細かく分類され耐用年数が定められています。医療機器の買い替えや新規購入などを検討する際は法定耐用年数も確認しておくといいでしょう。

【血圧計の価格は?】

家庭にも置いてあることが一般的になってきた血圧計ですが、その法定耐用年数は血圧計本体が5年となっています。腕に巻くカフ部分などは違ってくるので分類を確認する必要があります。
そして、税務処理をするうえで血圧計本体の価格は気になるところですよね。家庭でも使えるような簡易的なものだと1万円~3万円くらいからあります。そうではなく全自動式のものになってくると30万円近くになり、さらにそれにプリンタや音声ガイドが付いてくると2万円~5万円ほど高くなります。このようにピンキリの価格となっています。

【減価償却するには】

血圧計の価格に幅があることは分かったと思います。実はこの価格によって減価償却ができるかどうかが変わります。基本的に減価償却は1つの機器につき10万円未満、もしくは使用可能な期間が1年に満たないものはできません。この場合は全額経費として処理されます。ですから、減価償却をしたいのであれば10万円が一つの目安になります。そして法定耐用年数が定められている医療機器は減価償却の対象となります。医療機器以外にも、病棟などの建物そのものや付随する設備、広告塔、看板、家具なども減価償却の対象となります。詳しくは国税庁のホームページなどで確認することができます。
医療機関も事業の側面を持っているので税務上のことはしっかりと把握しておきましょう。

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