心電図からわかる、RR間隔検査での不整脈の出現
検診を行う場合の心臓を検査する事で、基礎状態であるリズムが保たれていれば、その人は健康であるという証です。しかし、その流れが乱れた場合は体に異常を認めるという事を意味しています。今回は、RR間隔検査での異常についてお話しします。
検査が示す不整脈
心房の興奮状態を示すP波を表して、そこから心室の興奮を示すQRS波が形成されて、この興奮が収まって行く場合にT波を作ります。この一連の流れを、「洞調律」と言っています。しかしこれが、ひとたび異常を示す場合には、電気の発生や伝導状態によって心臓の働きに乱れが生じる波形を示します。これが、不整脈の始まりです。
「頻脈性不整脈」と呼ばれる状態は、電気の発生を促進するような場合に正常のリズムとは、あきらかに違った形状が現れます。続いて「徐脈性不整脈」の場合には、正常のリズムと比べた場合に、これらの現象を抑える状態を言います。
上室期外収縮でわかる事
「期外収縮」の波形を見る上で、基本調律(洞調律)のリズムを表す周期よりも早く興奮する状態を示しています。心房内や房室接合部から、電気的な刺激が起こると心房が興奮する状態になります。
①.P波の出現が上室期外収縮によって、本来のリズムである洞調律よりも早い場合に起こります。
②.通常の場合での上室期外収縮においては、RR 間隔が突然短縮しますが、P波に続くQRS波の形は洞調律と比べても変化がありません。
③.正常のP波に比べると、大きさや形の異なるP波があります。
④.QRS波の関係が様々に変化するのはP波がより早期に生ずる場合で、それが現れないことがあります。QRS波が幅広く変形することもあり、脚ブロックに似たパターンを示すこともあります。
⑤.上室期外収縮の多くの場合は、洞調律時のQRS波と比べて変わらない際には、RR間隔の2倍の時よりも短くなるのです。
不整脈の原因/h3>
高血圧性心疾患,虚血性心疾患,心臓弁膜症などの原因がある場合や、先天性心疾患や肺疾患などが疑われます。しかし、健康な人の場合でも働き過ぎや様々なストレスを受ける事で、寝不足や飲酒喫煙に依存する事で起こる原因でもあります。
心室期外収縮でわかる事
洞結節のリズムよりも早いタイミングによって、心室から出る刺激が興奮を起こす状態になる事を「心室期外収縮」と言います。
①.幅の広いQRS波は 0.12 秒を示し、通常のQRSとは異なった形をします。ST部分とT波は QRS波と逆方向を向くので、心室の収縮が心房の収縮よりも先になるので、P波が早めに出現する事はないです。
②.長い休止状態が示されるのは、心室期外収縮のあとです。心室期外収縮とは無関係にP波が、規則的なリズムによって、心室期外収縮をはさむ2つの心拍が、ほかの洞調律の RR間隔の2倍になります。
③.通常を示す周期によるRR間隔の中に、通常とは異なる波形が入りこむ状態もあります。
不整脈の原因
心室期外収縮は多くの疾患の可能性がありますが、健康の人でも見る事が出来ます。ときどき起こる散発型の心室期外収縮は病的とは断定出来ず、健康な状態でもあり得るのです。急性心筋梗塞など重篤な心疾患をもっている場合には、危険を表す心室期外収縮が現れやすくなっています。
心拍数変動検査
RR間隔検査では、自律神経機能に対する異常を調べる検査もあります。測定時間は10分程度でそんなに時間はかかりません。脈拍の変動調査を行う程度です。特に糖尿病の患者さんに多くみられる自律神経の機能障害がみられます。
まとめ
以上、RR間隔に異常が現れた場合についてお話ししましたが、不整脈が関与しており、最悪の場合は人間の脳にまで影響を及ぼしかねないという事がお分かりいただけたでしょう。