手術室の衛生管理にもとづく手術台の消毒について

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手術室の環境整備における衛生管理は、手術を受ける人体の安全を確保する為に必要な事なのです。患者の中には、もとより存在する空気中の細菌や雑菌の感染を防ぐ対策として手術台を含む、手術室の消毒は、手術ごとに行われる事で患者への感染リスクを防止できます。手術室の衛生管理にもとづく手術台の消毒について紹介しましょう。

手術室に使用される消毒液の注意点

手術室に関連する消毒液には、次亜塩素酸ナトリウムやアルコール消毒などが主に使用されています。

「消毒レベルによる分類」
1.高水準の消毒剤
ほとんどの微生物を殺滅する事が出来て、長時間使用すれば、真菌および芽胞などの滅菌も可能になります。
〇グルタールアルデヒド(2%以上) 人体には不適用
〇オルトフタルアルデヒド(0.55%以上)人体への毒性
〇過酢酸製剤(0.3%以上)高い濃度で人体に有害

2.中水準の消毒剤
結核菌や栄養型細菌を含めたほとんどのウイルスやほとんどの真菌を不活化する事が出来ます。
〇次亜塩素酸ナトリウム-人体には不適用
〇消毒用エタノール-両方の使用可能
〇ポビドンヨード -人体用のみ

3.低水準の消毒剤
ほとんどの細菌や数種のウイルスと、数種の真菌を死滅させる事が出来ますが、結核菌や細菌芽胞など抵抗性のある微生物に対しては効果がないです。
〇第4級アンモニウム
〇グルコン酸クロルヘキシジン -人体用のみ
〇両性界面活性剤-人体には不適用

※注意点としては、濃度や時間や温度やpHなどの使用状況によって、医療機器や人体への影響が心配されます。アルコールを含むような点火の恐れがある場合には温度管理が重要です。

手術台の消毒を開始する時期

1.手術前
毎朝の点検事項として必ず、手術台やその周りおよび、手術室の全体に対するチェック管理を行って、必要であれば除菌ペーパーなどを使用して綺麗にしておきます。また、空調の機能も温度管理や湿度管理が、消毒液の効果に影響を与える為に、確認が必要です。

2.手術の合間
次の手術を控えるなどの場合には、清掃や消毒は、手術台を中心に効率よく時間をかけないで実行する事です。感染症の廃棄マニュアルに従って、廃棄処理を速やかに行い、吸引ビンの交換なども実施します。

その後に、手術台の清掃を、エタノールの消毒液によって丁寧に素早くふき取る事です。床面は、除菌洗浄剤の高性能モップを使用して、手術台の周りの120cm前後の距離をふき取り乾燥させてから他の器材の清掃を行います。

血液で汚染されている場所に対しては、安全に注意しながら、水や洗剤を使用して、必要に応じて、次亜塩素酸ナトリウムや加速化過酸化水素水などを使用して消毒します。

3.手術後と1日の終わり
床面の除塵や清掃を行い、機器類や無影灯およびコード類などのふき取り清掃を、時間をかけて丁寧に行い、その後、仕上げ用に、両性界面活性剤を0.2~0.5%ほどの濃度で局部的に消毒します。

4.定期的な消毒
週に1度や月に1度の定期的な清掃を計画的に実施する事で、通常出来ないような清掃まで細部にわたり実行します。年に2回ほどの専門の業者による清掃や消毒を医療従事者では出来ない対応を依頼します。

5.日常における注意事項
手術室の周りにおいては、上下階の工事などを含めて、振動や騒音によっての粉塵などの影響なども確認して、普段と異なる影響などを配慮しながら、衛生管理に注意する事です。

まとめ

手術台の消毒は、その使用目的や環境などで、的確に使用する事です。空調による変化によって使用効果の影響などにも注意して、手術台を安全に衛生管理する事が、患者の安全を守る事に繋がるのです。また、期間を定めて専門の清掃業者に委託する事も重要な事項になります。

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