知っていますか?心電計(心電図測定機器)の耐用年数
医療の現場で広く普及している心電計(心電図測定機器)を用いた診断は、心臓の異常を発見するのに無くてはならない物となっています。今回は、心電計とはなにか?というおさらいから、心電計(心電図測定機器)の耐用年数までを解説します。
心電計(心電図測定機器)とは?
最初に心電計とはどういう装置か?という事からおさらいしましょう。心電図とは、心臓の筋肉が収縮するときに流れるわずかな電気信号を記録する医療機器です。心臓は電気信号によって収縮(拍動)し、血液を送り出していますので、心電計を用いて電気信号を記録し、解析する事で心臓の異常を知る事が出来ます。
心電計を使用する際は、身体に電極を付ける事で流れる電気信号を検知しますが、痛みを伴わない、患者にとって負担の少ない測定方法です。その為、心電計は心筋の異常や不整脈を発見する為に広く普及しています。これにより、心臓疾患の発見が容易になっています。
心電計(心電図測定機器)の耐用期間(耐用寿命)と耐用年数
医療機器には、その機器を製造したメーカーによって、耐用期間(耐用寿命)が定められています。耐用期間とは、標準的な使用をして、尚且つ部品交換、補用品等の交換、並びに修理・オーバーホールを行ってもその医療機器の信頼性または安全性が維持できなくなると予想される期間の事を言います。耐用期間は耐用寿命と呼ばれる事もあります。
これとは別に、耐用年数という言葉もあります。耐用期間とよく似た言葉ですが、意味は全く異なり、耐用年数とは器械の寿命を表すのではなく、税務上の減価償却費の計算に用いられる年数の事です。
心電計の耐用期間は?
メーカーによりますが、おおむね6年間となっている事が多い様です。
心電計の耐用年数は?
心電図を撮る為に必要な心電計の法定耐用年数は6年と定められています。
心電計のメンテナンス
心電計は、他の医療機器同様、日頃からきちんとメンテナンスをしていないと、正確な診断の用をなさず、誤診に繋がる危険性もあります。日常点検・定期点検を欠かさない事をお勧めします。
・心電の波形が正しく計測・表示等出来るかをシミュレータで使用して点検します。
・波形の記録紙の搬送速度やサーマルヘッドの状態などを点検します。
・患者と機器使用者の安全確保の為、電流漏れが無いかどうかや接地抵抗等を点検します。
まとめ
今回は、心電計(心電図測定機器)の耐用期間(耐用寿命)と耐用年数、そしてメンテナンスについて簡単にご紹介しました。特に耐用期間(耐用寿命)と耐用年数は混同してしまいがちですので、間違えない様に留意しましょう。心電計(心電図測定機器)のメンテナンスについては、医療機関のスタッフが行うよりも、医療機器メーカーへ委託する方が安全です。ぜひ検討してみて下さい。