ヘルスケア機器の精度とは?医療機器との違いを解説
「ヘルスケア機器」とは、日々の健康管理を目的とした機器であり、たとえば次のことに役立てる目的で使用されます。
・トレーニングや運動量の記録
・生活習慣病予防
長寿社会といわれる中で、健康年齢を若く保つためにも必要な機器といえますが、医療現場で治療を目的として使用される医療機器とは異なります。
しかしヘルスケア機器にも十分な精度のものが多いため、医療機器として使用できるのではないか?と考える方もいることでしょう。
そこで、ヘルスケア機器の精度とはどの程度なのか、医療機器との違いについて解説していきます。
ヘルスケアとは
「ヘルスケア」とは健康維持や増進を目的とした行為や管理のことで、分析と臨床の知との対話のもと産業横断的に提案される価値創造を通じながら、よく生きることを目指すことです。
負担をできるだけ抑えて病気や不調から解放されることを実現させ、生きる力を引き上げるための活動と言い換えることもできます。
ヘルスケアと医療機器の違い
ヘルスケア用の機器は、厳密には医療機器とは異なります。
たとえばフィットネス用のスマートウォッチやウェアラブルIoなどは計測箇所や計測方法が医療機器と異なります。
実際、承認を得た医療機器として利用することはできません。
医療機器の定義
「医療機器」とは、生命や健康に大きな影響を及ぼすため薬機法第2条で厳密な定義づけがあります。
人もしくは動物の疾病を診断・治療・予防に使用する
人もしくは動物の身体構造・機能に影響を及ぼす
という2つを目的とした機械器具が医療機器で、政令で定められています。
上記に該当する医療機器の種類は次のとおりです。
・診断・治療・予防を目的とした機械機器…MRI・レーザー治療機器・電子体温計など
・身体構造もしくは機能に影響を及ぼす機械機器…ペースメーカ・電位治療器・低周波治療器など
そのため健康器具や運動器具などのトレーニングマシンやフィットネス用具などは医療機器には該当しないといえます。
医療機器は薬機法で明確に規定されており、機械器具・医療用品・歯科材料・衛生用品・プログラム・動物専用医療機器と100を超える名称が決められています。
ヘルスケア機器とは
ヘルスケア機器は、次のことを目的に利用される機器です。
・日々の健康管理
・トレーニングや運藤量を記録
・生活習慣病予防
そのため健康維持のために一般家庭で使用されている機器はヘルスケア機器であり、医療機器は薬機法による定義に該当するものであるという違いがあります。