食道外科とは?食道がんの初期症状や検査方法について簡単に紹介

医師が診察する身体の部位や疾病は、診療科ごとに大きく異なります。
診療科は複数あるものの、それぞれどのようなときに受診すればよいのか迷うこともあるでしょう。
そこで、食道外科とはどのような診療科なのか、食道がんの初期症状や検査方法について簡単に紹介していきます。
食道外科とは
「食道外科」は、食道に関連する疾患すべての診断と治療を行う部門です。
食道はのどと胃をつなぐ管になった臓器であり、口から胃に食べものを送り込みます。
その内面をおおっている粘膜からがんが発生する食道がんは、比較的男性に多く見られる疾患です。
罹患した後に亡くなる割合も、男性のほうが女性の5倍以上と高いため、早期発見・早期治療が求められます。
食道がんの治療は、がんの進行度などで方法が異なり、手術・抗がん剤・内視鏡・放射線など、複数を組み合わせて行うこともありますが、食道外科が担当するのは手術です。
消化管内科や放射線治療科などと連携しつつ、食道から発生したがんの進行度や患者の状態なども確認しながら、身体にかける負担を抑えることのできる外科治療を行っていきます。
食道がんの初期症状
食道がんは、初期に自覚症状が見られないことが特徴です。
しかしがんが進行していくと、飲食の際に食べたものがつかえる感じや胸に違和感があるといった症状が見られるようになります。
また、胸や背中に痛みが出たり咳や声のかすれが見られたり、体重が減少するといった症状も出てきます。
がんが食道の壁を貫いて周辺臓器や、背骨や大動脈を圧迫するようになってしまうと、胸や背中に痛みを感じるようになるため、胸に違和感があるときには早期に診察を受けるようにしましょう。
食道がんの検査方法
食道がんが疑われる場合、がんの確定検査が必要です。
主に上部消化管内視鏡検査と上部消化管造影検査を行いますが、上部消化管内視鏡検査は、上部消化管造影検査では発見しにくい無症状や初期の食道がんを見つけることができます。
仮にがんであると確定した場合は、その後の治療方針を決定するためのがんの進行度を診断するための検査が必要となります。
食道がんの進行度の診断には、がんの深さや周辺臓器への広がり、リンパ節や他臓器への転移の有無など確認することが必要です。
そのためがんの確定検査に加えて、超音波内視鏡・CT・MRI・超音波・PETなどの検査を行っていきます。