頭頸部外科とは?どのような診療科なのか診療内容を解説

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医師が診察する身体の部位や疾病は、診療科ごとに大きく異なります。

診療科は複数あるものの、それぞれどのようなときに受診すればよいのか迷うこともあるでしょう。

そこで、頭頸部外科とはどのような診療科なのか簡単に解説していきます。

 

頭頸部とは

「頭頚部」とは、脳と目を除く首から上の以下の部分です。

・鼻(鼻腔・副鼻腔)

・口内(口腔・舌)

・のど(上中下咽頭・喉頭・声帯・頸部食道・耳下腺・顎下腺・舌下腺)

・甲状腺

などです。

一般的に頭頸部領域は、

・咽頭(上咽頭・中咽頭・下咽頭)

・喉頭

・口腔

・鼻副鼻腔

・唾液腺

・甲状腺

に分かれます。

 

頭頸部外科とは

頭頚部外科とは、眼球・脳・背骨(頸椎)を除く、頭から首までの病気を扱う診療科です。

頭頸部を診療範囲とするのは頭頚部外科以外に、耳鼻咽喉科もあるためどの診療科を受診すればよいか迷うこともあるでしょう。

ただし頭頚部外科では、頭頚部領域の病気に対して、機能とのかかわりを意識しつつ治療を行います。

頭頸部の中でも、担当する診療科は以下の通り分かれます。

・脳…脳神経外科

・眼球…眼科

・歯…歯科

頭頸部外科では、実際には脳・眼球を除く頭頸部の良性腫瘍・悪性腫瘍・外傷・奇形などに対して手術を行います。

 

頭頚部外科の診療

頭頚部外科で最も重要なのは、生命維持に関わる頭頸部がんの診療ともいえます。

頭頸部にできるがんは、口腔がん・咽頭がん・喉頭がん・鼻腔副鼻腔がん・唾液腺がん・甲状腺がんなど数多く存在します。

頭頸部外科では、これらのがんに対応することになりますが、診断から手術を含む治療までを行います。

他にもケガや深い部分に膿が溜まった感染症なども扱うことがあるものの、多くは良性腫瘍または悪性腫瘍です。

悪性腫瘍に対して放射線治療や抗がん剤による治療を行い、抗腫瘍治療も頭頸部外科が担当することが多いといえます。

なお、病院によっては耳鼻咽喉科医だけでなく、歯科医師免許を保持する口腔外科医が診療する場合もあるようです。

 

頭頸部に違和感がある場合

もしも頭頸部に違和感があるときや、気になる症状が見られるときには耳鼻咽喉科をまずは受診しましょう。

仮にがんができている場合には、食事のしにくさを感じることや、声の出にくさやかれ、息のしにくさなどがあらわれます。

生命にかかわる症状が見られるようになることに加え、首に腫れやしこりがある場合や、鼻血が繰り返し出たり口内炎が治りにくかったりする場合は注意が必要です。

まずは耳鼻咽喉科を受診することで、必要があれば頭頸部外科へつなげてもらうことができます。

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