医療機器の適切な作業時間は?放射線を使う場合の管理について紹介

生体現象測定記録・監視用機器

医療機器は、適切な作業時間を守ることが必要です。

特に放射線を使用する場合、健康被害を発生させないためにも、事前に作業時間について理解を深めておくことが重要といえるでしょう。

医療機関の検査室には、X線やCT、MRIなどさまざまな装置があり、どの装置を使用するかは日ごとに異なります。

そこで、医療機器の適切な作業時間について、放射線に関する管理を紹介していきます。

 

放射線とは

「放射線」とは、放射性物質から放出される粒子や電磁波で、アルファ線・ベータ線・中性子線・ガンマ線・エックス線などの種類があります。

放射性物質とは放射線を放出する物質であり、放射線を放出する能力を放射能といいます。

次の臓器においては、新しい細胞をつくるため分裂を多く繰り返しているため、放射線の影響を受けやすいといえます。

・皮膚

・消化管粘膜

・骨髄

・生殖細胞(精巣・卵巣)

一度に大量の放射線で被ばくした場合、数日から数週間後に、血液障害や消化管障害などの急性放射線症になることがあります。

 

医療機関の放射線の限度

医療機関で受ける放射線には限度が設けられていませんが、その理由は限度を設けてしまうと、必要な検査を受けることができなくなる可能性があるからです。

検査の必要性は医師が責任を持って決めますが、医療機関でX線検査を行う場合には患者と主治医医が十分に話し合い納得のもとで行うことが必要といえます。

少量の被ばくをしても、多くは短時間で修復・回復され影響は残りません。

しかし一度に多量の被ばくをすればDNAを損傷し、損傷が修復・回復能力を上回る場合や、修復・回復の過程でエラーが生じれば悪影響が及ぶと考えられます。

なお、同線量の被ばくでも、回数や期間が異なればあらわれる影響も異なります。

 

放射線管理に関する

放射性物質は自然界にも存在しており、法令でも核種ごとに定められた数量・濃度を超えたものを放射性物質としています。

そのため定義されている値を下回れば、放射線を放出していても法令上は放射性物質ではないと考えられます。

法令上、事業場内の放射性物質を扱う場所の管理や、放射性物質から放出される放射線による作業者の被ばく管理などにも規定されているため、把握・確認しておくことが必要です。

放射性物質を扱う場所には管理区域を設け、立入り許可を受けた人以外は立ち入り禁止にするなど、限定された区域を設けることが重要といえます。

ピックアップ記事

関連記事一覧