試験管とは?形状や材質・血液検査で使用する採血管について簡単に紹介

生体現象測定記録・監視用機器

試験管は、試薬や溶液を調合するときや検査において使用される細長い筒状の実験器具です。

血液検査をするときには、採取した血液を採血管に入れますが、この採血管も試験管の1つといえます。

そこで、試験管について、形状や材質、血液検査で使用する採血管を簡単に紹介していきます。

 

試験管とは

試験管とは、底のある細いガラス管で、主な用途は以下のとおりです。

・生物学(微生物学で微生物を培養する)

・臨床検査(血液や尿などの生体試料の採取や検査に使用)

・遠心分離(遠心分離機専用のものを使用)

・化学(少量の試薬で化学反応を調べるために使用)

・試料保存(バイオバンクの試料保存に使用)

・一般的な実験用途(溶液の加熱や液体試薬の取り扱いなどで幅広く使用)

 

試験管の形状

試験管は円筒形であるものの、底の形状は平底型・丸底型・円錐型の3種類で、それぞれ以下の特徴があります。

・平底型(臨床・環境・工業(乳業など)・微生物学などの分野で使用)

・丸底型(U字型)(研究所・臨床・食品・工業などの用途で使用)

・円錐型(V字型)(冷蔵・非冷蔵を問わずに遠心分離機で使用)

 

試験管の材質

試験管の材質は、ガラスとプラスチックの2種類です。

それぞれ以下の特徴があります。

ガラス管(一般的にホウケイ酸ガラスでできており、化学実験など高温の用途で使用)

プラスチック製(ポリプロピレン(PP)・ポリカーボネート・ポリエチレン(PET)・ポリスチレン・アクリル樹脂(PMMA)などのプラスチックが使われている試験管)

 

採血管とは

採血管は、主に血液検査で使用される試験管です。

病気の早期発見や診断などで行う血液検査では、人から採取した血液を入れる容器が必要となります。

このとき用いる試験管のような容器が採血管であり、注射針から採取した血液を入れます。

血液の止血機能を調べる検査や、血液の止血機能を調べる凝固検査なども採血管を使って行います。

健康状態を調べる上でも欠かせない試験管といえますが、採血管には50前後の種類があり、行う検査によって選ぶ採血管も変わります。

複数の検査を同時に行うことが多いため、一度の血液検査で複数の採血管を使用することも少なくありません。

この場合、蓋の色で区分けをして、判別できるようにしています。

また、採血管に紙媒体または液体の薬品が入れられている場合もありますが、検査する項目によって異なります。

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