医療におけるサンプル(SAMPLE)とは?医療専門用語の基本を紹介

生体現象測定記録・監視用機器

医療におけるサンプル(SAMPLE)とは、症状・アレルギー・通院歴・既往歴・最終食事時間・出来事の頭文字を取った言葉です。

初期治療だけでなく、経過後の治療でも重要な情報であるため、丁寧に聴取することが必要といえます。

そこで、医療専門用語の基本として、医療におけるサンプル(SAMPLE)とは何なのか紹介していきます。

 

サンプル(SAMPLE)とは

「サンプル(SAMPLE)」とは、症状・アレルギー・通院歴・既往歴・最終食事時間・出来事の頭文字を取った言葉であり、初療看護で重要な情報です。

S…Sign(症状)

A…Allergy(アレルギー)

M…Medication(通院状況・内服薬)

P…Past medical history(既往歴)

L…Last Meat(最終食事時間)

E…Event(出来事)

上記の頭文字を合わせて「SAMPLE」と呼びます。

 

サンプル(SAMPLE)の種類

サンプル(SAMPLE)は、以下の6つで構成されます。

・S(症状)

・A(アレルギー)

・M(通院状況・内服薬)

・P(既往歴)

・L(最終飲食時間)

・E(出来事)

 

それぞれ説明します。

S(症状)

現在の症状のことであり、患者が自然に訴えてくるたとえば頭痛・腹痛・脱力・しびれなどが挙げられます。

 

A(アレルギー)

食品や花粉以外にも、ヨード製剤や抗菌薬等の薬剤で起こるアレルギーなどが挙げられます。

薬剤によっては大豆主成分のものもあるため、大豆アレルギーの患者には使用できません。

さらにヨードアレルギーの患者さんの場合は、造影検査が必要となったときにアレルギーが起きにくい製剤を使用するほか、絶対必要なときにはアレルギー症状が出てもステロイド剤を使用しながら対応をしていくこともあります。

 

M(通院状況・内服薬)

治療と拮抗する薬剤、反対に効果が増幅する薬剤を内服している可能性などもあるため、お薬手帳などから内服薬などの確認が必要です。

検査機器に影響するペースメーカーや人工内耳等の体内挿入物の有無も確認しましょう。

 

P(既往歴)

現在の症状が既往歴に関係するのか、他の病院でどのような治療を行っていたのかも確認が必要です。

 

L(最終飲食時間)

絶食状態で受けることが必要な検査では確認が必要です。

また、摂取状況から食事がとれていないなどの状態についても確認しておきましょう。

緊急手術が必要な場合の指標になることもあります。

 

E(出来事)

患者が自然に訴える症状には、どのような出来事があったのか確認することが必要です。

たとえば運動しているときに頭痛で動けなくなった場合は、出来事と頭痛の関係から予測できる疾患により検査の優先順位が変わります。

ピックアップ記事

関連記事一覧