ターミナル期とは?終末期医療の内容や対象者・かかる費用などを紹介
ターミナル期とは、病気や老化などの進行で余命わずかとなった状態であり、終末期とも呼ばれます。
本人の意思や尊厳を尊重しつつ、生活の質向上や心穏やかな生活維持のための医療や看護を提供します。
そこで、ターミナル期について、終末期医療の内容やケアの対象者、かかる費用などを紹介します。
ターミナルケアとは
「ターミナルケア」とは、「ターミナル期(終末期)」に行われる痛みを緩和させるなどの方法で、心穏やかに過ごすためのケアです。
病気などが進行し、余命わずかの状態である終末期に行う医療・看護がターミナルケア(終末期医療)で、残された余命を平穏に過ごすために実施します。
本人の意思や尊厳を尊重しつつ、心穏やかに生活を送ることや、生活の質(QOL)を維持することを目的としたケアが行われます。
ターミナルケアの内容
ターミナルケアは、終末期に心穏やかに過ごしてもらうために実施するため、以下のケアを行います。
・身体的ケア(痛みを緩和させる投薬や点滴、経管栄養や点滴、排泄や入浴の介助を行う)
・精神的ケア(死への恐怖や遺す家族に対する心配などに寄り添いカウンセリングを行う)
・社会的ケア(金銭的・費用面への不安や、社会的立場の喪失による落ち込みに対するケアを行う)
自宅・医療機関・介護施設で行うケアです。
自宅でのケアは、家族の介護負担が大きくなりがちではあるものの、普段と変わらない生活を最期まで送ることができるでしょう。
医療機関や介護施設では、専門の担当者が24時間体制でケアするため、安心感はあるものの家族と離れているといったさみしさなどはあるかもしれません。
ターミナル期の経過は抱える疾患によって異なるものの、前期は余命半年から数か月、中期で余命数週間、後期が余命数日、死亡直前期には余命数時間とされます。
ターミナルケアの対象者・費用
ターミナルケアの対象者は、医師に余命宣告された方です。
近年では疾患の種類は問わず、余命何か月と伝えられた方などを対象にしています。
なお、自宅でターミナルケアを行う場合には別途居住費は発生しませんが、介護施設でのケアになれば施設と部屋の種類などによって、居住費15〜30万円ほどが必要です。
介護保険の適用対象となる施設なら、居住費は1〜3割の自己負担額ですむものの、医療や介護に関わる費用が所得に応じて5〜25万円ほどかかることを踏まえて選ぶことが必要といえます。