病院の電気代が高額な理由とは?削減の対策方法を簡単に紹介
病院の電気代は高くなりがちといえますが、その背景には空調設備や医療機器などが院内環境整備において常に稼働しているからです。
安定して電気が供給されている状態であるからこそ、最適な医療や患者の療養環境の維持ができているといえます。
しかし病院経営において電気代などのコストが増えすぎると、経営を圧迫しかねません。
そこで、病院の電気代が高額な理由や、削減するための対策方法を簡単に紹介していきます。
病院の電気代
病院の電気代は、病棟の規模や診療科などで変わってくるものの、病院規模に比例して高くなります。
照明設備・空調設備・医療設備などの導入量などで使用する電気も変わるからです。
たとえば病院の電気代は、延べ床面積75,000㎡(500床以上の病院)であれば、年間1億円程度となり、100床程度の病院の場合では年間2,000万円前後とされています。
外来のみの無病床クリニックでは月8万円程度で済むものの、真夏や真冬などは冷暖房を使用するため10万円程度まで高くなります。
また、病院の電気使用量の内訳は、空調が約34.7%、照明約32.6%であり、2つで全体の7割を占めます。
ただし太陽光発電を設置する方法により、電力会社からの買電を減少させることはできるでしょう。
病院の電気代削減への対策
病院の電気代を削減するためには、色々な節電対策を講じることが必要となります。
たとえば空調設備は、病院の温度と湿度を一定に保つため、24時間稼働していることが一般的です。
手術室やICUなどは温度管理が厳密に求められるため、空調の稼働は欠かせないといえます。
照明も24時間点灯していることが多いため、電力消費は大きくなってしまうでしょう。
MRIやCTスキャナーなどの高度医療機器も電力を常に必要とすることや、高エネルギーを消費する上での効率的な運用が求められます。
そこで、電気代削減に向けた対策として、LED照明へ交換することや、温度設定の見直しなどで無駄な電力消費は抑えることが可能です。
また、不要な照明は間引きし、必要最低限の照明を使用することでも電力消費を抑えることができます。
間引きしなくても、不要な照明を消しておけば節電につながるため、センサーを活用した自動消灯システムなども導入するとよいでしょう。
夜間や休日には、使わない機器の電源を切り、無駄な電力消費を防いでコストを削減するなど、機器使用スケジュールの見直や効率的な運用を検討することも効果的です。