医療系大学院とは?役割と教育内容・修了後の進路を紹介
医療系大学院とは、医学や医療に関連する専門分野において、高度な知識や研究技術を学べる大学院です。
医学・医療の専門分野における研究者や、高度専門職者の育成により、医学や医療の発展に貢献することが目的とされています。
そこで、医療系大学院について、役割と教育内容、修了後の進路を紹介します。
医療系大学院とは
「医療系大学院」とは、医学・医療に関する専門分野において、研究能力や専門技術を身につけ、活躍する人材を育成するための大学院です。
修士課程と博士課程があり、複数の専攻がそれぞれ設けられています。
医科学専攻・公衆衛生学専攻・医療管理政策学専攻などの専攻があります。
医療系大学院の役割
医療系大学院の役割は、現在多様化しているといえます。
従来までの医療系大学院は、医学・医療における特定の専門分野での研究者を養成し、学術研究の遂行を主な目的としていました。
しかし現在の医療系大学院は、研究者だけでなく医師・歯科医師など、高度の専門性が必要な能力と研究マインドの涵養も求められています。
医療系大学院の教育内容
医療系大学院の教育内容は、研究者養成が目的のケースと、臨床医や臨床歯科医を養成が目的の場合では異なります。
研究者養成が目的の場合の教育内容に以下のとおりです。
・医学・生命科学研究に必要な基本的知識・技術
・論理性・表現力の育成
・倫理性の涵養
・実践的と基礎的な研究テーマを教育できる体系的な教育プログラム
臨床医や臨床歯科医などを養成することが目的の場合の教育内容として、以下が挙げられます。
・医の倫理
・臨床心理
・医師と患者関係
・臨床研究方法論
・病気の成因
・新たな診断・治療法の開発・評価
・臨床疫学
医療系大学院では、関連学会における認定資格取得で必要な、教育内容を取り込むことも可能です。
医療系大学院修了後の進路
医療系大学院の修了後の進路は、たとえば企業・医療機関・研究所・官公庁への就職や、博士課程への進学などが多いといえます。
医療系大学院では、他分野と違って大学院入学前に、臨床研修や一定の実務経験を必要とします。
そのため学生への経済的支援の充実が必要不可欠といえるでしょう。
進路選択において、経済的な事情で大学院への進学を断念せざるを得ないことのないように、大学院受験前の経済的支援が予約される措置を講ずるなど、制度の検討が求められます。