意外と知らない?ファイバースコープの構造

生体現象測定記録・監視用機器

【はじめに】
医療に従事している人や医療機器を販売している人にとっては「ファイバースコープ」は身近なものだと思います。ですから、当然どんな役割をしているかは知っているはずです。
ファイバースコープは体の中を観察する内視鏡の役割をしています。そのおかげで体の中の異常を確認できるのです。
役割は上記のようになりますが、その役割を果たすための構造は知っていますか?
医療機器に限らずさまざまな製品の使い方や役割は知っていても、構造については知らない方も多いかもしれません。
そこで今回は、ファイバースコープの基本構造について簡単に説明していきます。

【ファイバースコープの基本構造】

では早速ですが、ファイバースコープがどのような構造になっているか説明していきましょう。
ファイバースコープはグラスファイバーというガラス繊維が束となってできています。
このグラスファイバーは曲がった状態でも先端から先端へと光を伝える特性を備えています。この特性があるのでファイバースコープは内視鏡の役割を果たせるのです。
ですが、ファイバースコープは光源がないと、その機能を十分に発揮できません。
ですので、ファイバースコープは光源装置を取り付ける構造となっています。そして光源装置から照射された光は決まったルートを通り、先端にあるライトから体内を照らします。
照らし出された体内の様子を同じく先端に設けられた対物レンズが受け取り、先程とは別のルートを通って接眼レンズへと伝えられます。接眼レンズでは受け取った像を拡大して観察することができます。また、接眼レンズ周辺は操作部分となっており、そこでファイバースコープの主な操作をする構造となっています。
それからファイバースコープの先端はライトと対物レンズだけでなく、鉗子などの処置器具も取り付けられます。
これらがファイバースコープの構造となっています。

【こんなこともできます!】

上記でもお伝えしましたが、ファイバースコープの先端には処置器具を取り付けられる構造になっています。そして取り付ける処置器具によって、患部の切除や止血、結石の粉砕などができます。
その中でも注目すべきは、EMRという早期がんの切除手術です。広範囲の早期がんを的確に切除することを目的とした手術方法です。開腹手術ではないので患者さんへの負担が少ないのが特筆すべき点です。

【まとめ】

ファイバースコープの構造について話してきましたが、興味を持つことはそうそうないと思います。ですが、より製品を使いこなすには構造の理解は必要不可欠です。
特に医療機器であれば構造を理解することで、手術がより正確になったり、患者さんの異変に気付けたりすることにつながるでしょう。
ファイバースコープをはじめとした医療機器の構造について深い理解を求めるようにしましょう。

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