鼻から挿入するファイバースコープを多用する理由

診断用機器

今までのファイバースコープ内視鏡が敬遠されたのは、口から挿入する検査で痛みを感じたり、嘔吐感を伴ったりする事が多かったからです。その為の対応として、ファイバースコープ内視鏡を鼻から挿入する事になった、理由について説明します。

胃カメラと経鼻内視鏡

1=胃カメラについて
ファイバースコープの先端に検査用のレンズを装着して、同じ管の反対側には、アイスコープという目視する為の装置が取り付けられています。

柔軟性のある特徴によって、対象となる内部が曲がりくねっていても、内壁に沿って侵入する事が可能です。患者さんや検査対象にとっては、胃カメラやビデオスコープ・ファイバースコープなどを、「胃カメラ」と一括りにする傾向があります。

2=経鼻内視鏡
わかりやすく言うと口からの内視鏡と鼻からの経鼻内視鏡と区別しています。鼻から入れる胃カメラを経鼻内視鏡としています。今までの胃カメラは、口からの挿入が主流でしたが嘔吐感や痛みを感じる事で、検査を受ける利用者にとっては、負担が大きかったようです。

医者の経験からわかった事は、口から挿入するよりも鼻から挿入する方が楽だとの感想が多く、検査する9割近い人達が、鼻からの胃カメラを希望しています。

ファイバースコープとビデオスコープの違い

ファイバースコープの先端に検査用のレンズを装着して、目視で使用する医療機器が、胃カメラと呼ばれたり内視鏡と呼ばれたりします。ビデオスコープの場合は、CCDと呼ばれる超小型撮像素子をファイバーグラスの先端に沿う直下もので、モニター画面による複数の人達が確認できるようになっています。

ファイバースコープの利用目的

食道、胃、十二指腸を観察する検査です。食道、胃、十二指腸の粘膜に出来たポリープや潰瘍、がんなどを観察、耳鼻咽喉科でも喉の検査に使用され、一部組織をとる(生検)など行います。

ファイバースコープ内視鏡による、口と鼻の挿入感の違い

ファイバースコープ内視鏡の使用方法での現状から、鼻からの挿入と口からの挿入では、圧倒的に鼻からの挿入が選ばれております。

1=原因は太さと舌根による刺激
最初に紹介したように1番の原因は、舌根による刺激で、嘔吐感をもよおす事によります。その上、ファイバースコープ管の太さが5mm位になるので、比較的に鼻孔の小さい子供や女性の場合は、口からの挿入しか選ぶ事が出来ないのです。その為に、無理に鼻からファイバースコープを挿入する事は避けるべきだという事です。

2=鼻から挿入できない場合の対策
日本人の特徴として、鼻の穴が小さい為に、口からの挿入しか選べない場合がありますが、痛みを和らげる為の対策として、舌根を刺激せずに挿入する為には、鎮静剤を投与する事で痛みや嘔吐感を感じないですむようになります。

※ただし、鎮静剤を投与する方法は、妊娠中や授乳中の母体に影響を与える恐れがあるので、使用上の注意は必要です。

まとめ

ファイバースコープの性能も、改良したり、太さを小さくしたりするなど進歩しています。しかし、検査を利用する人達の痛みや不安感を取り除く為の、より良い方法を説明する事で、利用者の選択権を優先する事が出来るのです。

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