MRIを扱う場合の部署において、独自の感染対策の必要性
日常診療において、患者との濃厚接触の機会が多い検査技師にとっては、感染のリスクが高くなります。感染対策のガイドラインを参考にして、それぞれの病院や部門ごとに感染対策を行う必要があります。MRIを扱う場合の部署において、独自の感染対策の必要性について説明していきます。
医療設備の感染対策ガイドラインからの対策
医療の現場では、不特定多数の人が出入りする事による内感染が起こらないようにする為に、感染経路による対策を徹底する必要があります。
1.飛沫感染による対策
会話や咳やクシャミと気管内の吸引などの処置によって生じる飛沫に対して、予防する処置を講じます。感染症の疑いがある場合には、防護服やマスクの着用を徹底します。通常時でも医療スタッフは、サージカルマスクを使用して、設備内の医療機器の消毒と清掃を管理します。
2.空気感染による対策
空気中の直径 5μm 以下の小さな微粒子に、微生物を含む飛沫が気化した状態に対しては、空気の循環により室内に蔓延する恐れがあり、陰圧ができる病室や、高性能フィルターを備えた病室を使用する事で予防を行います。医療スタッフは、N95マスクを正しく装着し、定期的にフィットテストを行うようにします。
3.接触感染による対策
患者の皮膚や傷跡に直接触れないように、グローブやビニールエプロンを着用するようにして、その後も手洗いを入念に行います。汗や血液でMRIなどの医療機器に飛沫した場合には、適応した消毒液で対応して乾いたガーゼで拭くようにします。
MRIの特徴と感染対策
撮影を行う前後に手洗い又は速乾性の消毒を実施します。接触感染に対してマスクやディスポエプロンと手袋で対応します。
1.標準の感染予防策
清掃や消毒を、MRIの各部分に合わせて行います。チェック機能を徹底して管理する事と、確認事項も繰り返し行うようにします。診察台においては、使い捨ての吸水防水タイプのディスポシーツを使用します。
2.被検者のマスク着用
MRIの3テスラは1.5テスラに比べると磁気の力が強力になりますが、吸引実験結果においては、金属針金のノーズワイヤー付きサージカルマスクが吸引された事例があり注意すべきです。さらに、そのマスクが発熱実験では、発熱がなくても実際の組織の空間的分布と一致しない構造物又は干渉がMRI画像上で起こるアーチファクトの原因となります。
3.検査室の換気
MRIの特性上により、扉を開放した換気は、他の障害物の影響を及ぼします。1時間当りの換気回数別の室内空気中浮遊菌の除去に必要な時間などをマニュアルにして換気を実施します。
4.検査後のクリーニング
感染予防の為の汗や血液に対する消毒を、MRI機器の材質によって変形や変質しないように注意しながら清掃と確認を徹底します。撮影終了後の機器や器具などは、患者と検査スタッフの触れた部分を、アルコール製剤を使い消毒して綺麗に拭き取ります。
5.感染予防対策
医療設備の感染対策ガイドラインを参考に、現場に即した対策を実施します。
6.感染対策が引き起こす二次災感染症患者の撮影を行う場合には、その日の最後に撮影を組むようにして、その後は感染対策を行って使用しないように徹底します。
他の医療スタッフが検査室内へ酸素ボンベを持ち込む為の吸着事故が実際起きている事の対策は、MRI担当者以外の入室は許可制にする必要があります。清掃スタッフが磁気に反応する器具を持ち込んで事故が発生したケースもあるので、感染対策と二次災害は、徹底した管理と検査意外のスタッフにも周知させる必要があります。
まとめ
MRIの検査室に入室する場合の管理体制を許可制度にする事で、MRIの安全管理と感染予防を熟知した管理者を配置して、一般の患者と感染症の疑いがある場合の対応を適切に対応できるように管理体制を徹底し、独自の対策を病院全体で周知させる必要があります。