医療におけるPCとは?メリットやVCとの違い・設定の注意点を簡単に紹介
医療におけるPCとは、プレッシャーコントロール(圧規定換気)のことです。
人工呼吸器の換気モードの1つであり、吸気圧と吸気時間を設定して換気をする方・管理方法のことを指しています。
気道内圧が設定以上にならないため、圧損傷を防ぐことができるものの、状態によっては低換気になる恐れがあるため注意が必要です。
一回換気量や分時換気量の変化に注意しながら観察が大切といえますが、医療におけるPCについて、メリットやVCとの違いなどを簡単に紹介します。
医療におけるPCとは
医療におけるPCとは「プレッシャーコントロール」のことであり、人工呼吸器のモードの1つです。
吸気圧と吸気時間を設定して換気をするため、「圧規定換気」とも呼ばれています。
設定した吸気圧でガスを送気し、吸気時間を維持する仕組みであるため、設定圧以上の圧の上昇はありません。
ただ、患者の肺や気道の状況によって、低換気や過膨張を起こす恐れがあることは留意が必要です。
医療におけるPCのメリット
医療のおけるPCのメリットは、設定した吸気圧以上にならないことです。
気道内圧が上昇したり圧損傷したりといった恐れは少ないため、身体への負担を抑えることができます。
ただし患者の肺や気道の状況によって、低換気や過膨張となる恐れはあります。
換気量の変化には注意し、肺コンプライアンス低下や気道抵抗で換気量が変化することで、一回換気量は保障されないと理解しておきましょう。
VCとPCの違い
医療におけるVCは「量規定」のことであり、PCは「圧規定」のことです。
どちらも吸気終了を規定するものであり、VCは強制換気の1つで、呼吸1回の換気量、1分間の呼吸回数、吸気を流す時間などを設定します。
換気量は保障されるものの、肺にかかる圧力が上昇し過ぎることや、自発呼吸との同調性が悪化する場合があるため注意が必要です。
PCも強制換気の1つであり、吸気のときの肺にかかる圧力を一定に保つように人工呼吸器から吸気が送られます。
肺への圧力と吸気時間を設定し、換気量は肺の固さと気道の太さに影響します。
圧力を一定以上に上げないため、低い気道内圧を維持できることが特徴です。
PC設定の注意点
PC設定の注意点として、以下が挙げられます。
・設定圧以上の圧上昇はないものの、患者の肺や気道の状況次第で低換気や過膨張を起こす恐れがあること
・換気量は気道内圧により変わること
・吸気圧は患者の快・不快を診て調節が必要であること